世界にひとつのプレイブック
評価:B+
アカデミー賞には作品賞・監督賞など8部門にノミネート。映画公式サイトはこちら。
原題はSilver Lining Playbook。これは"Every cloud has a silver lining."という諺があり、直訳すると「どんな雲にも銀の裏地が付いている」→「どんな雲の裏側にも太陽に照らされた明るい部分がある」→つまり、「どんな困難な状況下でも必ず希望はある」という意味だそうだ。a silver lining=希望の光ね。
全く予備知識なしで観たので、ロバート・デ・ニーロが出演していることすら知らなかった。
映画の前半は正直、「精神を病んだ男女がお互いの傷を舐め合う話か。嫌だなぁ」と思って観ていた。しかし終わり方は爽快感があり、なかなか良かった。
兎に角この映画はジェニファー・ローレンスに尽きる。その神懸った演技力にただただひれ伏すしかない。目に力がある。彼女を拝むためだけでも入場料を払う価値がある。今年のアカデミー主演女優賞はジェニファーに太刀打ち出来る者など誰もいないだろう。ぶっちぎりだ。
あと往年のミュージカル映画へのオマージュが粋だった。例えば主役のふたりがダンス大会に向け練習を始める場面、iPodで観ているのが「雨に唄えば」の”モーゼス”(ジーン・ケリー&ドナルド・オコナーのタップ)で、クリスマスには「若草の頃」の"Have Yourself A Merry Little Christmas"(唄はフランク・シナトラ)が流れ、大会の曲は「ウエストサイド物語」の”マリア”といった具合。That's Hollywood ! That's Entertaiment ! という感じだった。
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