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2013年アカデミー賞大予想!

過去3年間、僕が予想したうち受賞的中数の平均は24部門中19部門。最高20部門である。アカデミー賞予想で重要なことは作品の理解度とか審美眼とかでは全くなく、あくまで情報収集及び分析能力である。時には投票するアカデミー会員の心理分析もする。これらの作業が95%。残りの5%は映画を観た上での直感。しかし、オスカー・ナイトまでに日本未公開の作品が毎年少なからずあるので、この直感が行使出来ないのが辛いところだ。今年はスピルバーグ監督の「リンカーン」(4月公開予定)がそれに該当する。オスカー効果を狙い、公開時期を遅らせている配給会社の意図は理解出来るが、僕たちから予想する楽しみを奪っていることも忘れないで欲しい。

では第85回アカデミー賞の受賞予想である。既に観た作品は僕の書いたレビューにリンクを張っているので、タイトルをクリックしてみて下さい。

作品賞:アルゴ
監督賞:アン・リー「ライフ・オブ・パイ」
主演女優賞:ジェニファー・ローレンス「世界にひとつのプレイブック」
主演男優賞:ダニエル・デイ=ルイス「リンカーン」
助演女優賞:アン・ハサウェイ「レ・ミゼラブル」
助演男優賞:トミー・リー・ジョーンズ「リンカーン」
脚本賞(オリジナル):ゼロ・ダーク・サーティ
脚色賞(原作あり):アルゴ
視覚効果賞:ライフ・オブ・パイ
美術賞:アンナ・カレーニナ
衣装デザイン賞:アンナ・カレーニナ
撮影賞:007 スカイフォール
長編ドキュメンタリー賞:シュガーマン 奇跡に愛された男
短編ドキュメンタリー:Open Heart
編集賞:アルゴ
外国語映画賞:愛、アムール
音響編集賞(Sound Editing):ゼロ・ダーク・サーティ
録音賞(Sound Mixing):レ・ミゼラブル
メイクアップ賞:ホビット 思いがけない冒険
作曲賞:ライフ・オブ・パイ
歌曲賞:スカイフォール
長編アニメーション賞:フランケンウィニー
短編アニメーション賞:紙ひこうき(Paperman)
短編実写映画賞:Curfew

さて、今年の作品賞予想は容易い。全てのデータが「アルゴ」受賞を示唆しているのだ。しかし、逆に困難となったのが監督賞の予想。何故なら「アルゴ」のベン・アフレックがノミネートされないという異常事態が発生しているからである。過去84回あったうち、監督賞にノミネートされず作品賞を受賞したのは「つばさ」(1927)、「グランド・ホテル」(1932)、そして「ドライビング Mss デイジー」(1989)の3作だけである。

巷で監督賞の予想は圧倒的に「リンカーン」のスピルバーグなのだが、僕は敢えてアン・リーを推す。理由は「ライフ・オブ・パイ」を観た直感のみ。勿論、自信はない。だが果たしてスピルバーグは3度もアカデミー賞受賞に値する監督なのか?という疑問があるのだ(過去に「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」で受賞)。

次に全然自信がないのはアニメ部門の「フランケンウィニー」。「シュガー・ラッシュ」が強そうなんだよね。でもティム・バートンに受賞して貰いたい!いずれにせよ、今年は長編も短編「紙ひこうき」もディズニーが独占する可能性が高い。ディズニー王国復活を印象付ける年になるだろう。

アカデミー賞に長編アニメーション部門が新設されたのが2001年「シュレック」(ドリームワークス)から。翌年が「千と千尋の神隠し」だった。気が付いていない人が多いと思うが、実は現在までディズニー本家が受賞したことは一度もないのである。ピクサー・アニメーション・スタジオは6度も栄冠に輝いているが、ここはあくまでディズニーの子会社(元々は別スタジオ)だ。ピクサーのジョン・ラセターが失墜していたディズニーに復帰(実権掌握)してからの改革が、ようやく実を結ぶことになるだろう。

衣装デザイン賞は「アンナ・カレーニナ」が確実と思われるが、美術賞は「アンナ・カレーニナ」と「レ・ミゼラブル」が互角の勝負。どちらに転ぶかは蓋を開けてみるまで分からない。

ミュージカル・ファンとして歌曲賞は「レ・ミゼラブル」の新曲"Suddenly"を応援しているのだけれど、ぶっちゃけ客観的に見て(聴いて)アデルの「スカイフォール」の方が断然いい曲なんだよね。残念。

それから「007 スカイフォール」はロジャー・ディーキンスの撮影賞を期待する。彼は今回10回目のノミネートなのだが、なんと一度も受賞したことがないのだ。可哀想過ぎる!!でも巷では「ライフ・オブ・パイ」の方が有力と噂されているんだよね……。

それから僕はジョン・ウィリアムズが大好きなので作曲賞は「リンカーン」が獲って欲しいのだが、サントラCDを聴いた限り、地味でちょっと無理みたい。

今年最も感動的な受賞スピーチをすると予想されるのが「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイ。会場に来ている母親に向け、感謝の言葉を述べるだろう。その理由は僕のレビューをお読み下さい。視聴者の涙を誘うことは間違いない。

録音賞(Sound Mixing)は絶対に「レ・ミゼラブル」が獲らなければならない。Singing Liveという手法はミュージカル映画の革命だからである。ここから新しい時代が始まる!

有史以来、アカデミー賞の演技部門は精神障害者・性格異常者・身体障害者・知的障害者・アルコール中毒患者・ゲイ・娼婦など特異な役(マイノリティ)ほど受賞しやすいと言われてきた。今年もジェニファー・ローレンス(精神障害者)とアン・ハサウェイ(娼婦)が受賞すれば完全にその法則に当てはまってしまい、「それで本当にいいの?」という疑問がなくもない。しかし彼女たちの演技は一分の隙もなくパーフェクトなので、ま、しょうがないかという気も一方ではするのである。

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