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2013年1月

桂九雀、笑福亭松喬/繁昌亭昼席

1月24日、繁昌亭昼席へ。

  • 桂治門/普請ほめ
  • 桂七福/ちりとてちん
  • 林家花丸/電話の散財
  • 豊来家一輝/太神楽
  • 桂雀喜/桃太郎
  • 桂九雀/はてなの茶碗
  • 笑福亭右喬/平の陰
  • 月亭遊方/ゴーイング見合いウェイ(遊方 作)
  • ダグリィー・マロン/マジック
  • 笑福亭松喬/網舟

初めて聴いた治門さんは歯切れがよかった。

九雀さんは以前、眼鏡を掛けない《クラシック型》と、掛けた《JAZZ型》で演じ分けておられたが、昨年辺りからそれを止め統一されたようだ。ちょっと残念な気もするのだが……。眼鏡なしで登場。大変スピード感のある「はてなの茶碗」。茶碗のモノローグあり、サゲも水瓶が喋るという趣向がユニーク!九雀さんの師匠・枝雀さんの「はてな」は油屋に力点が置かれ、ひょんなことから自分が(本来交わるはずのない)お天子様に繋がったことへの彼の感動がジワジワ来る名演だったが、それとは全く異なるアプローチで、「師匠の劣化コピーにはならない」という気概が伝わってくる見事な高座だった。

久しぶりに聴く松喬さんは不治の肝臓がんを公表されて以降初めて。これまではやたらと「花筏」に当たり閉口していたのだが、今回はネタそのものが初体験だった。へ~こんなのがあったんだ!面白い。レア物に当たり凄くラッキー。以前と比べると随分痩せておられたが、高座そのものはお元気そうで、衰えを感じさせないところはさすがプロの芸だなと感心することしきりだった。

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月亭遊方のゴキゲン落語会(1/22)

ワッハ上方では最後となるゴキゲン落語会。

  • 幕開前戯噺(遊方の日常あれこれ)
  • 結婚妄想曲
  • GORO(ボーナス・トラック)
  • 有閑マダムの赤い鳥

全て遊方作。

あるドラマのロケで八方師匠のお供について行き、緊張しながら休憩中の松田優作さんにファンですと告白すると、目の前で「『なんじゃこりゃああ!』…ってか?」と実演してくれたエピソードを披露。

結婚妄想曲」のマクラは遊方さんの妄想を語った。落語ではなく「レコード大賞」を受賞し、ギターの弾き語りで歌っていると舞台袖から八方師匠が登場。その祝福に涙をながすというもの。これには爆笑。ネタは「できちゃったらくご!」で初演し、今回2回めだそう。女性の登場人物が「桂米子(かつらよねこ)」だったのが、何故か途中から「あつこ(敦子?)」に代わっちゃったのは、まぁご愛嬌ということで。

あと、東京では通じない関西の言葉として「モータープール」と「フレッシュ(コーヒーに入れるクリーム)」を挙げられ、へーそうなんだ!と興味深かった。

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色彩のフランス音楽~佐渡裕/PAC定期 with 新村理々愛

1月20日(日)兵庫県立芸術文化センターへ。

Sado

佐渡裕/兵庫芸術文化センター管弦楽団 定期演奏会。ソリストとして18歳の新村理々愛さんが登場した。

新村さんの演奏を初めて聴いたのは彼女が15歳、中学生の時。僕はブログで絶賛し、予言的なことも書いている。そしてそれは的中した。

今回のプログラムは

  • イベール/ディベルティメント
  • イベール/フルート協奏曲
  • フォーレ/組曲「ペレアスとメリザンド」
  • ルーセル/バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」第2組曲

イベールディヴェルティメントは滅多に聴けないプログラム。フルート吹きだった佐渡さんは高校時代に演奏したことがあるという。コンセール・ラムルー管弦楽団首席指揮者時代にこの曲を取り上げようとすると、フランス人ですら殆ど知らなかったとか。今年6月にパリ管でも同曲を振る予定。可愛らしく優美、そして賑やか。

フルート協奏曲も機知に富む。新村さんのフルートは切れがあり、しかし同時に柔らかさも兼ね備えている。フランス菓子みたい。超絶技巧の第1楽章、幻想的で夢心地な第2楽章、森の中を彷徨うような第3楽章はメーテルリンク作「青い鳥」の世界だ。

ソリスト・アンコールはリムスキー・コルサコフ/熊蜂の飛行。さらになんと新村さんがマイケル・ジャクソンの楽曲でダンスを披露!ムーン・ウォークもあり、びっくりした。PAC定期は何でもありで愉しい。

フォーレはビロードの響き。そして躍動感溢れるルーセルは熱狂と機動力。オーケストラ・アンコールはビゼー/歌劇「カルメン」よりアラゴネーズ

僕は佐渡さんのチャイコフスキーとかドイツものを全く評価しないが、フランスものは凄くいい。素敵な企画をありがとう!

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ホビット 思いがけない冒険 (3D字幕版)

評価:B-

Thehobbit

映画公式サイトはこちら

「ロード・オブ・ザ・リング」(LOTR)の前日譚「ホビット」は元々2部作として企画が始まった。しかしピーター・ジャクソン監督(←「ヘルボーイ」「パンズ・ラビリンス」のギレルモ・デル・トロがスケジュールの都合で無念の降板)の思い入れが強いためか内容が膨らみ、製作途中で急遽3部作として公開される仕様に変更となった。にもかかわらず、上映時間2時間50分(休憩なし)はいくらなんでも長すぎる!

例えば主人公ビルボ・バギンズとゴラムが「スフィンクスのなぞなぞ(朝には四つ足、昼には二本足、夜には三つ足で歩くものは何か?)」みたいな問答を延々3題ずつ出し合う場面があるのだが、どう考えても3つはいらんやろ!?原作を尊重し過ぎ。いや、ファンがうるさいのは分かるけどさぁ……。

またビルボは13人のドワーフたちと旅をするのだが、第1章で誰も死なないのがご都合主義で興ざめだ(「LOTR 旅の仲間」は1人死亡)。

確かに特撮は凄い。CGの進化には目を瞠るものがある。しかしストーリーはどうしても既視感をぬぐい去ることが出来ない。余りにも「LOTR」に似ている。旅の仲間に滅んだ王族の末裔がいるのも同じだし。新鮮味がないんだよね。

嬉しかったのは音楽を担当するハワード・ショアの復帰である。実は「LOTR」の後、ピーター・ジャクソン監督の「キング・コング」もショアが作曲したのだが、公開2ヶ月前に突然キャンセルされジェームズ・ニュートン・ハワードと交代となったのだ。理由は映画に対する監督との方向性の違いということになっている。だからこの二人は二度と組まないのではないかと危惧していたのだが、杞憂に終わりホッとした。各キャラクターのライトモティーフ(独: Leitmotiv、示導動機)が懐かしく、また新たなモティーフも加わり、実に心地よかった。

最後にネタバレ……(未見の方注意)。

 

映画のクライマックスで主人公達が絶体絶命の危機に追い込まれると、魔法使いのガンダルフが大きな鷲を呼び救出してもらうのだが、だったら最初からその鷲に目的地まで飛んでもらえば済む話じゃない?と白けてしまったのは僕だけ??

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LOOPER/ルーパー

評価:B+

Looper

ブルース・ウィリス×ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演。ツイッターでの評判が高く、予備知識全くなしでSFということすら知らずに観に行った。映画公式サイトはこちら

面白い。プロットがよく練られている。未来を変えるために、タイム・トラベルし子供時代の敵を殺そうとする展開は「ターミネーター2」に似ている。ところがそこにスティーブン・キングの「キャリー」や「ファイアスターター」(炎の少女チャーリー)みたいな超能力ものを絡ませたところに本作のユニークさがある。

主人公が持つ”ラッパ銃”(筒先の太い短銃)の射程距離が15メートルという設定がラスト・シーンに生きる。伏線の張り方の上手さに唸った。

エミリー・ブラントがいい味出している。「プラダを着た悪魔」「サンシャイン・クリーニング」「ヴィクトリア女王 世紀の愛」など、彼女が出演した映画は印象的なものが多い。

しかしジョセフ・ゴードン=レヴィット(元AKB48の前田敦子が彼の大ファンらしい。「ルーパー」も2度観に行ったとか)の30年後の姿がブルース・ウィリスというのは無理があるなぁ。顔の大きさとか全然違うし(笑)。ま、そこはご愛嬌ということで。

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桂吉弥独演会「あたま山」「蛸芝居」「にょろにょろ」

1月11日(金)心斎橋大丸劇場へ。桂吉弥さんの独演会。客席は男女比が1:1くらい。

  • 桂弥太郎/狸賽(たぬさい)
  • 桂吉弥/あたま山(別名:さくらんぼ、小佐田定雄 改作)
  • 桂佐ん吉/いらち俥
  • 桂吉弥/蛸芝居
  • 桂吉弥/にょろにょろ(吉弥 作)

吉弥門下に入門三年目の弥太郎くんは久しぶりに聴いたが、随分達者になっている。語り口に味がある。古風な雰囲気(「あんさん、今時のお方やおまへんな」)も噺家に相応しい。

吉弥さんの出囃子は「真室川音頭(まむろがわおんど)」。これは山形県の民謡で、歌詞が色っぽくて好きだと三番まで歌われた。ご当地での落語会も決まったそう。

あたま山」は桂枝雀さんが生前高座によく掛けていたとマクラで。SFちっくな噺で、「枝雀師匠はSRという不思議なShort&SF Rakugoもされていました」とSR「定期券」を紹介し、ネタへ。気楽な男がいいね。

蛸芝居」のマクラは昨年亡くなった中村勘三郎さんの話題。息子の勘九郎(旧・勘太郎)くんとは三谷幸喜脚本の大河ドラマ「新選組!」で共演後仲良くなり、今でもよく飲みに行く仲だが、お父さんと直々にお話する機会がなく、とても残念だったと。ネタの方だが、歌舞伎の所作では弟弟子のよね吉さんの方が美しいと僕は想うが、吉弥さんの長所はコミカルで陽気、親しみやすい点にある。

仲入りをはさみ、いよいよ待望の新作落語。「正月に必死で原稿書いて、一昨日ようやく出来た」のだそう。「にょろにょろ」とは意表を突き、洋食屋の名前!その由来は……。店主の息子=勘九郎が看板料理のオムライスを修行中だが、レシピは教えてもらえない。自分で工夫しろと。ある日常連客の言葉がヒントになり、そっくり同じ味のオムライスを完成させる。しかし親父はそれを喜ばず……。といった展開。ここに勘九郎さんの襲名への想いを重ね、さらに吉弥さんの師匠・吉朝の芸をどう受け継ぐか?(単なる劣化コピーには絶対ならない)という決意表明にもなっているという三重構造がお見事。ただサゲは吉弥さんが言う前に安易に想像出来るところが残念。改善の余地あり。

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里井宏次/ザ・タロー・シンガーズ「クリスマス・コンサート」

12月16日(日)兵庫県立芸術文化センターへ。

里井宏次/ザ・タロー・シンガーズで、

  • ブリテン/キャロルの祭典
  • ブルックナー/アベ・マリア、キリストはおのれを低くし
     イサイの枝は芽を出し
  • ウィテカー/黄金の光
  • エルガー/永遠の光

    【パブロ・エスカンデ編曲特集】
  • グリーグ/ソルヴェイグの歌
  • ドヴォルザーク/亡き母が教え給いし歌

  • 宵待草 / ちんちん千鳥 / 初恋 / 鐘が鳴ります
  • クリスマス・ソング メドレー
     ひさしくまちにし / 世のひとわするるな / もろびとこぞりて
     アメイジング・グレイス + きよしこの夜 / もろびとこえあげ
     みつかいうたいて / ハレルヤ
  • We Wish You a Merry Christmas(アンコール)

ブリテンはハープ伴奏(佐々木美香)付き、その他はアカペラ(無伴奏)。また第1部と2部冒頭に東海大付属仰星高等学校吹奏楽部によるファンファーレも演奏された(ダウランド組曲第1,2番)。

さすが関西を代表するプロの混声合唱団だけあり、聴き応えあり。ただバス(低音)が弱いなと感じたのだが、これは日本人全体に言える特徴であり、致し方ない。やはりロシアの合唱団には敵わない。民族的(骨格)の違いであろう。

なおエルガーの「永遠の光」はエニグマ変奏曲~”ニムロッド”の旋律に歌詞を付けたものだった。

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繁昌亭昼席と輪茶々々庵勉強会(1/10)

1月10日、繁昌亭へ。

輪茶々々庵(わちゃわちゃあん)勉強会(入場無料)。

  • 桂和歌ぽん/動物園
  • 月亭方正/阿弥陀池

続いて昼席(有料)。

  • 林家染吉/時うどん
  • 笑福亭智之介/桃太郎
  • 笑福亭竹林/親子酒
  • 桂ぽんぽこ/メイド漫談
  • 桂わかば/いらち俥+曲独楽(綱渡り)
  • 桂文三/祝のし
  • 林家うさぎ/手水廻し
  • 笑福亭枝鶴/竹の水仙
  • 豊来家一輝/太神楽(だいかぐら)
  • 笑福亭仁智/ハードラック(仁智 作)

とにかく、方正さんの上手さに舌を巻いた。間がいい。緩急の付け方も見事。ちゃっかり新刊本「僕が落語家になった理由(わけ)」の宣伝も。和歌ぽんはまだまだお金を取れるレベルじゃない。

仁智さんの「ハードラック」を聴くのは二度目なのだが、抱腹絶倒!これぞ人間の業の肯定。けだし傑作。

ぽんぽこさんはメイドの格好をする必然性をあまり感じなかったけれど、中身は面白かったから○。

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エル・グレコ展

国立国際美術館@大阪市へ。

エル・グレコの「受胎告知」はわが郷里・岡山県倉敷市にある大原美術館所蔵なので、幼い頃から親しんできた。しかし彼がギリシャのクレタ島生まれで、ヴェネツィア、ローマを経てスペインに没したという経歴は知らなかった。

今回、気に入った作品を幾つかご紹介しよう。

El5
聖ラウレンティスの前に現れる聖母
(1578-81年、ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・アンティグア財団、モンフォルテ・デ・レモス)

El3_4
聖母戴冠(1603-05、カリダード施設院、イリェスカス)

El4
聖衣剥奪(1605年、サント・トメ教区聖堂、オルガス)

El1_2
受胎告知(1600年頃、ティッセン=ボルネミッサ美術館、マドリード)

El2
無原罪のお宿り(1607-13,サンタ・クルス美術館寄贈、トレド)

エル・グレコの絵は背景がのことが多いが、人物の衣装にを配することにより、鮮烈な印象を生み出している。また天使がチェンバロやコントラバスを弾き、正に壮大な「天上の音楽」を奏でているのも圧巻だった。

あと「鳩」が光源となり、光と影を生み出しているのが面白いね!

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ネストル・マルコーニ&三浦一馬「バンドネオン・ヒーローズ」

12/12(水)兵庫県立芸術文化センター小ホールへ。

Marco

ネストル・マルコーニ(バンドネオン)、三浦一馬(バンドネオン)、フランソワ・キリアン(ピアノ)で、

  • マルコーニ/モーダ・タンゴ(トリオ)
  • バルカルセ/ラ・ボルドーナ(マルコーニ)
  • トロイロ/スール《南》 ラ・ウルティマ・クルダ(マルコーニ)
  • マルコーニ/ロブスタンゴ(マルコーニ)
  • ピアソラ(マルコーニ編)/アストル・ピアソラへのトリビュート
      バンドネオン協奏曲「アコンカグア」より2つのカデンツァ
      天使の死/来るべきもの/デカリシモ/マリアのテーマ
      ブエノスアイレスの夏/アディオスノニーノ
    (マルコーニ)
  • ピアソラ/忘却(三浦&キリアン)
  • ピアソラ/天使のミロンガ(三浦&キリアン)
  • マルコーニ/ティエンポ・エスピラード(三浦&キリアン)
  • ピアソラ/リベル・タンゴ(三浦&キリアン)
  • マルコーニ/グリス・デ・アウセンシア(マルコーニ&三浦)
  • ピアソラ/現実との3分間(トリオ)

アンコールは

  • 作曲者不詳/コラレーラ 
  • ロドリゲス/ラ・クンパルシータ
  • マルコーニ/モーダ・タンゴ

ラ・ウルティマ・クルダ」とは「最後の酔い」という意味だそう。

三浦一馬は1990年生まれ。2006年別府アルゲリッチ音楽祭でマルコーニと出会い、アルゼンチンへ渡る。2008年イタリアで開催された国際アストル・ピアソラ・コンクールで日本人としては初、史上最年少で準優秀を果たす。

師弟共演。その親密さが微笑ましかった。情熱的で攻撃的なピアソラのバンドネオン演奏と比べると、マルコーニは穏やかで落ち着いた感じ。安定感がある。対して三浦くんは若さ故の勢いがあるが、ちょっと危なっかしい面も。

アンコールのラ・クンパルシータは予定になかった曲目で、即興演奏。三浦くんの緊張感がこちらにも伝わってきた。

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近藤浩志(チェロ)/ピアソラ三昧

12月18日(火)、大阪府池田市にある逸翁(いつおう)美術館内マグノリアホールへ。

近藤浩志(チェロ)、永野沙織(ピアノ)で、アストル・ピアソラ没後20年記念コンサートを聴く。

  • リベル・タンゴ
  • オブリビオン ~忘却~
  • ミケランジェロ'70
  • アディオス・ノニーノ
  • 天使の死
  • ソルダ ~孤独~
  • ル・グラン・タンゴ
  • タンティ・アンニ・プリマ(アベ・マリア) アンコール

近藤さんのピアソラを聴くのは二回目。

この記憶が強烈だったので、どうしてももう一度聴きたいと想った。

すすり泣く「オブリビオン」。魂に直接訴えかけてくる。雄弁。

激情の「ミケランジェロ'70」。真夜中のハイウェイをぶっ飛ばしているような印象。これは当時ピアソラが演奏活動をしていたライブハウスの名前で、実際の作曲は1969年だそう。

亡き父を想う「アディオス・ノニーノ」は胸張り裂けそうな慈しみの音楽。

天使の死」は打楽器的奏法で軽快。

ソルダ」は内省的で、思索の森を彷徨うよう。

そしてロストロポーヴィチの依頼で作曲された唯一のチェロのためのオリジナル曲「ル・グラン・タンゴ」は楽器の性能を最大限に引き出す圧巻の表現力。

タンティ・アンニ・プリマ」とは「昔々」とか「何年も前から」といった意。

期待を裏切らない、大満足のひととき。また機会があれば、近藤さんのピアソラを何度でも聴きたい!

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どっかんBROTHERS ! (12/27)

12月27日TORII HALLへ。

  • 桂文華/石橋を叩き続ける男
  • 笑福亭鶴笑/お金と女(柳家金語楼 作)
  • 月亭遊方/あほーりーらぶ(遊方 作)

古典派の文華さんがまさかの新作!鶴笑さんは紙芝居で。金語楼はその生涯になんと千以上の新作落語を書いたという。「お金と女」は昭和九年の作品だそう。「動物園」「天狗裁き」のパロディ(くすぐり)も。レアネタを沢山聴けて嬉しかった。

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大阪初上陸!ミュージカル「ミス・サイゴン」

梅田芸術劇場で「ミス・サイゴン」を鑑賞。

僕は今から20年前、1992年に帝国劇場初演を観ている。2004年、08年にも帝劇で再演され、09年には博多座上演もあったが、大阪には一度も来なかった。その理由はコンピューター制御の大掛かりな舞台装置にあった。

サイゴン陥落の時に米兵救出のため実物大ヘリコプターが舞い降りるのだが、梅芸(旧:劇場飛天)にはその装置を収納する舞台下の「奈落」スペースがなかったのである(写真を参照あれ→博多座の場合)。オリジナル演出はニコラス・ハイトナー。以前観た感想は下記。

しかし今回演出が一新され、大阪公演を含め日本11都市でのツアーが実現した。新演出を担当したのはローレンス・コナー。「オペラ座の怪人25周年記念コンサート」や「オペラ座の怪人」全英ツアー版、「レ・ミゼラブル」ツアー版も演出した人。装置が簡素になり、ヘリコプターは映像処理となった。またオリジナルにあった共産政権後のホーチミン巨大全身像は、

Saigon3

上半身だけの胸像に代わり、威圧感が失われた。 ただヘリコプターに関しては、思っていた程の違和感はなく、中々リアルで悪くなかった。「アメリカン・ドリーム」など振付に大きな変更はなく、新演出がすんなり受け入れられた。

またエレンの歌"Now that I've seen her"がカットされ、新曲"Maybe"に差し替えられた。これも印象的でいい曲。

「ミス・サイゴン」の構想は1枚の写真から始まった。

Photo

アメリカ兵との間に生まれた娘の幸せを願い、(恐らく娘が会ったこともない)父親のいるアメリカに旅立たせるベトナム人の母親。空港における痛切な別れの光景だ。

観劇したキャストは以下の通り。

1回目
Saigon1

2回目
Saigon2

エンジニア:市村正親、キム:笹本玲奈/新妻聖子、クリス:山崎育三郎/原田優一、ジョン:岡幸二郎、エレン:木村花代、トゥイ:泉見洋平

初演からエンジニアを演じる市村さんは文句なし。野太い声で絶唱する玲奈ちゃんの気迫に魂を奪われたし、新妻さんも心を込めた歌唱でどちらも甲乙つけがたし。クリス、ジョン、エレン役もとにかく「歌える」人が揃っていて気持ちがいい!ハイ・クオリティーな舞台を堪能した。脇役など総体的に初演キャストより確実にレベルは上がっている。

関西弁のアドリブを交えてくれた市村さんのサービス精神も嬉しかった。是非また大阪に来て下さい!

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2012年、コンサート・ベスト12

タイトル通り。順不同、レビューへのリンクあり。

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