第25回全日本マーチングコンテスト(高校以上の部)2012 後編
これは第25回全日本マーチングコンテスト(高校以上の部)2012 前編と併せてお読み下さい。
では関西以外の金賞団体について書いていこう。
東関東代表
習志野市立習志野高等学校 曲はミクロス・ローザ(ロージャ・ミクローシュ)/映画「ベン・ハー」。この名曲を吹奏楽で聴けるとは!習志野は昨年、ガッチャマンやヤマト、あしたのジョーなどを演奏し、おふざけ調だったせいか銀賞だったので、今年は極めておとなしく真面目なパフォーマンスだった。僕はどちらかと言うと昨年のはじけた感じの方が好きだけど。まぁエンターテイメント・ショウではなく、あくまで審査対象なのだから致し方ない。
柏市立柏高等学校 行進曲「サーカス・ビー」(フィルモア)~マードックからの最後の手紙(樽屋雅徳)。厚みのあるサウンド、鉄壁のアンサンブル。文句なし!ピカピカに磨き上げられたたシンバルで形作る花模様が美しい。その市柏の写真は→こちら!
千葉県立松戸六実高等学校 ミッシェル・シェーンベルク/ミュージカル「ミス・サイゴン」より(J.ボクー、宍倉晃 編)。マーチング自体は可もなく不可もなくという感じだったが、サウンドは整っていた。それにしても「ミス・サイゴン」で行進するとは驚いた!未だに人気がある曲だね。一方、同じM. シェーンベルクの「レ・ミゼラブル」は滅多に吹奏楽で取り上げられることはなく、好対象となっている。
西関東代表
埼玉県立伊奈学園総合高等学校 アニヴァーサリー・ファンファーレ(森田一浩)~コンサートマーチ「セカンド・センチュリー」(A.リード)~マゼランの未知なる大陸への挑戦(樽屋雅徳)。柔らかく、優しい響き。隊形が整っていて綺麗。陣形で「錨」の模様が描かれたのが印象的だった。また12人のカラーガード隊が美しい。宇畑知樹先生自ら指揮をされた。
九州代表
熊本県立熊本工業高等学校 ニューヨーク(N.ヘス)~ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュウィン)。人数がすごく多い。ステップが揃っており、キビキビした動きで小気味いい。そして粋なポーズが決まった!
精華女子高等学校 Tokyo Olympic March(古関裕而)~オリンピック・アンセム(鈴木英史)~オリンピック・フィナーレ(鈴木英史) 「ファイアー!」の掛け声とともに元気よく登場。輝かしいファンファーレ!足並みがピタっと揃い、フォーメーションの美と(先頭を歩く)ドラムメイジャーの華麗なバトンさばきに魅了された。最後はSEIKAと人文字を作り終了。ファンタスティック!Blavissima !(Bravissimoは男性名詞)やはり精華はマーチングの華(はな)だね。余談だが、古関裕而は阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」の作曲家である。
あと金賞以外で印象に残ったのは東京農業大学第二高等学校(銀賞)。なんとカラーガード隊が30人もいた。マーチングワーグナー(福島弘和 編)という選曲も異色。エルザの大聖堂への行列(ローエングリン)、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲、「ローエングリン」第3幕への前奏曲、ワルキューレの騎行、そして「タンホイザー」序曲では歌(ハミング)も。ワーグナーでもマーチングが出来るんだね!
表彰式の前に恒例となった箕面自由学園高等学校チアリーダー部「GOLDEN BEARS」の演技あり。
昨年は納得出来ないジャッジがあったが、今年の金賞は取るべき団体に与えられ、概ね妥当な評価だった。特にパフォーマンスが傑出していたのは精華女子高等学校、大阪桐蔭高等学校、そして市柏の3校(順不同)だった。
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コメント
当方も会場におりました
お褒め頂き、光栄にございまする
某楽団関係者より
投稿: makkun4 | 2016年3月 8日 (火) 09時30分