延原武春/大フィルのベートーヴェン1番&9番
9/20(木)いずみホールへ。
延原武春/大阪フィルハーモニー交響楽団で、
- ベートーヴェン/交響曲 第1番
- ベートーヴェン/交響曲 第9番「合唱付き」
を聴く。弦は対向配置でノン・ヴィブラート奏法によるピリオド・アプローチ。3年間、全8回に及んだウィーン古典派シリーズも有終の美を飾ることとなった。僕は皆勤賞。
交響曲 第1番(1800年初演)の編成は1st Vn-2nd Vn-Va-Vc-Cb:6-6-4-3-2。コンパクトで小気味よい演奏。瞬発力があった。
交響曲 第9番(1824年初演)の編成は大規模になり10-10-8-6-4に。楽譜に明記されたメトロノームの速度表記に即したテンポ設定。ちなみにメルツェルがメトロノームの特許を取得したのが1816年で、ベートーヴェンがメトロノーム記号を記載し始めたのは1818年頃からと考えられる。
第1楽章から音楽は躍動し、リズミカル!第2楽章は強い意志が漲り、推進力がある。第3楽章は小川のせせらぎのようにしなやかに流れ、目の前に田園風景がすうっと広がる。そして歓喜の第4楽章へ。
シリーズ開始当初は不慣れで、普段の癖から左手の指を揺らして無意識にヴィブラートを掛けてしまう楽員も散見されたが、3年間でしっかり古楽奏法が身についた。完璧な演奏であった。
ぜひ今度は大フィルの定期演奏会で延原さんの勇姿を見たいものだ。出来ればロマン派以降の作品で。
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