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2012年10月12日 (金)

AKB48・増田有華 主演、宮本亜門 演出/ミュージカル"THE WIZ"

 10月7日(日)梅田芸術劇場へ。

Wiz3

「オズの魔法使い」をミュージカル化した「ウィズ」を観劇。1975年、ブロードウェイでアフリカ系キャストのみで上演され、トニー賞のミュージカル作品賞など7部門受賞。映画版ではダイアナ・ロスがドロシー、マイケル・ジャクソンがカカシ、リナ・ホーンがグリンダ(南の良い魔女)を演じた。

今回の日本版はブロードウェイ(「太平洋序曲」)や、ロンドンのウエストエンド(「ファンタスティックス」)でも演出経験のある鬼才・宮本亜門が挑んだ。

主役のドロシーはAKB48グループ(SKE48,NMB48,HKT48含む)内で大々的にオーディションが行われ、それを勝ち抜いた増田有華が演じた。

他のキャストは、カカシ:ISSA、イブリーン(西の悪い魔女):森公美子、グリンダ:小柳ゆき、ウィズ:陣内孝則 ら。

増田の歌唱力がAKB48でNo.1ということは十分承知していた(SKE48なら古川愛李)。特に公演曲"MARIA"の絶唱は印象深い。しかし今回の成果は想像を遥かに超えていた。ソウルフルでパワフル。1990年に帝劇で本田美奈子が主演した「ミス・サイゴン」を観た時の感動が蘇った。10年に1人の逸材と言い切っても過言ではないだろう。新たなミュージカル・スターの誕生に快哉を叫びたい。

いい役者たちが脇を固めている。ドロシーのおば役・エリアンナが開幕一番に歌うのだが、ここからいきなりハートを鷲掴みされ、ノック・アウト。森公美子小柳ゆきらも素晴らしい。

仲宗根梨乃による振り付けも良かった。カラフルで、時にサイケデリックな衣装も愉しい。

音楽は、はっきり言って「オズの魔法使い」の前章譚(プリクエル)ブロードウェイ・ミュージカル「ウィキッド」より断然優れている。

何度か増田ら出演者たちが客席に降り、観客とハイタッチする演出あり。カーテンコールでは増田の「推しタオル」を掲げるファンの姿を何人か見かけた。

最後に増田から挨拶があり、「私こう見えてメッチャ大阪人なんです!」と。大歓声が巻き起こる。「ドロシーの格好をして、大阪弁で喋るとなんだか変な感じなんですけれど……」で場内爆笑。こうした和やかで、アット・ホームな雰囲気の中で千秋楽は幕を閉じた。

是非再演を期待したい作品である。

Wiz1

Wiz2

会場にはAKB48グループやプロデューサーの秋元康から花が届いていた。

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コメント

 私は全く違う感想をもちました。ロングランミュージカルではないのだから仕方がないのかもしれないと思いつつ、音楽、衣装、美術、どれもウィキッドと比べて見劣りするな、と。増田有華さんももちろん実力があるのはわかりますが、「華がない」なと。この方が劇団四季の役者さんなら納得もできるのですが。それとこれが1番いいたいことなんですが、カラオケミュージカルってどういうこと?12500円もするのに?……などなど増田さんには悪いけど主役が神田沙也加なら少しは納得したかもしれません。感じ方って人それぞれですね。

投稿: ディズニーラブ | 2012年10月12日 (金) 20時08分

ディズニーラブさん、コメントありがとうございます。増田有華に華がないことは率直に認めます。AKB48グループにおいて彼女は決して僕の推しメンではありませんが、その実力と今回の成果は大いに認める。そういうスタンスです。ちなみに僕は基本的にDD(誰でも大好き)なのですが、好きなメンバーを5人挙げるとすれば(順不同)木崎ゆりあ、木本花音、向田茉夏(以上SKE48)、渡辺美優紀(NMB48)、柏木由紀あたりでしょうか。

さて、「ウィキッド」を初めて観たのはユニバーサル・スタジオ・ジャパンの短縮版(上演時間20分程度)でした。これはなかなか愉しめましたが、その後劇団四季で観た全長版(カラオケ上演)は退屈の極みでした。これが作品のせいなのか、四季が悪いのかは断定出来ません。現在「リトル・ダンサー」のスティーブン・ダルドリー監督で映画化が企画されているようなので、結論はそれを待ちたいと想います。

投稿: 雅哉 | 2012年10月12日 (金) 23時04分

雅哉様 主演の増田有華さんを本文では10年に一度の逸材と絶賛しておいて、コメントの返信では華がない…失礼極まりない。観にいかれたなら、観客皆が増田さんのHOMEで感動し、総立ちになった事をお忘れでしょうか。華がない人が舞台の中心で観客を魅了出来るわけない。有華さんの名前を揶揄して華がないと言われているような気がして不愉快だ。

投稿: ナナ | 2012年10月13日 (土) 06時44分

ナナさん、僕は「増田さんに華がない」というコメントに対して、「仰る意味はわかります」と返答したまでのことです。ミュージカル・スターとしての実力は認め、高く評価していることは本文をお読み頂ければご理解頂けることでしょう。

僕は増田さんを「ミス・サイゴン」における本田美奈子に例えていますが、じゃあ本田さんに華があったか?と問われたら困ってしまいます。つまり、そういうことです。

終演後、ある女性客が「実力があることはよく分かったから、もうAKB辞めたらいいんちゃう?」と言っている会話が耳に入ってきました。僕も正直そう思います。彼女は夢を実現したのだから、今後はミュージカルの世界で地道に頑張っていけばいいのではないでしょうか?僕も応援したいと想います。それこそ「ミス・サイゴン」のキム役を観たいですね。

投稿: 雅哉 | 2012年10月13日 (土) 11時47分

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