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2012年8月23日 (木)

日韓の文化度を比較する

日本と韓国の文化度の差異を、「国際社会における評価」という視点から客観的、多角的に解析してみよう。

2012年現在、世界遺産に登録されている数は日本が16(文化遺産12・自然遺産4)で、世界第14位。大韓民国は10(文化遺産9・自然遺産1)で世界第24位。ちなみに朝鮮民主主義人民共和国は高句麗古墳群の1つ。

参考までに世界遺産登録数ベストテンを列記しておく。

  1. イタリア 47(文化遺産44・自然遺産3)
  2. 中国 43(文化遺産30・自然遺産9・複合遺産4)
  3. スペイン 42(文化遺産38・自然遺産2・複合遺産2)
  4. フランス 38(文化遺産34・自然遺産3・複合遺産1)
  5. ドイツ 37(文化遺産34・自然遺産3)
  6. メキシコ 29(文化遺産26・自然遺産3)
  7. インド 28(文化遺産22・自然遺産6)
  8. イギリス 27(文化遺産22・自然遺産4・複合遺産1)
  9. ロシア 25(文化遺産15・自然遺産10)
  10. アメリカ 21(文化遺産12・自然遺産8・複合遺産1)

さらにユネスコの無形文化遺産(代表リスト)に登録されているのは日本では能、文楽、歌舞伎など20件。韓国はパンソリ(歌と打楽器による口承文芸)など14件である。ちなみに中国は29件(+危機リスト 7件)で世界最多。余談だが、パンソリに関しては韓国映画「風の丘を越えて/西便制」(1993)をご覧になることをお勧めしたい。

ノーベル賞を受賞した日本人は今まで18人。文学賞では川端康成と大江健三郎の2人が受賞している。ちなみに経済学賞は未受賞。一方、大韓民国は金大中の平和賞のみ。よって平和賞以外での受賞が韓国国民の悲願となっている。

また村上春樹さんはフランツ・カフカ賞(チェコの文学賞)とエルサレム賞(イスラエル)を授与されたが、これらを受賞したアジア人は彼ただ一人である。

映画に目を向けてみよう。米アカデミー外国語映画賞が名誉賞と呼ばれていた時代に日本映画は「羅生門」「地獄門」「宮本武蔵」が受賞しており、近年では「おくりびと」がある。また黒澤明監督「デルス・ウザーラ」はソ連代表として外国語映画賞を受賞した。他にも個人賞として1958年にナンシー梅木が「サヨナラ」で助演女優賞、1986年にワダエミが「乱」、1993年に石岡瑛子が「ドラキュラ」で衣装デザイン賞、1988年に坂本龍一が「ラスト・エンペラー」で作曲賞、2001年に「千と千尋の神隠し」が長編アニメーション賞を受賞している。

一方、韓国映画は今まで米アカデミー賞に一度もノミネートすらされたことがなく、世界三大映画祭と言われるカンヌ国際映画祭(パルム・ドール)、ベルリン国際映画祭(金熊賞)、ヴェネツィア国際映画祭(金獅子賞)では最高賞の受賞歴がない(日本は「地獄門」「影武者」「楢山節考」「うなぎ」でパルム・ドール、「武士道残酷物語」「千と千尋の神隠し」で金熊賞、「羅生門」「無法松の一生」「HANA-BI」で金獅子賞を受賞している)。これら映画祭での受賞は韓国映画界の悲願となっている。

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