第40回記念 淀工グリーンコンサート 2012
ザ・シンフォニーホールへ。
大阪府立淀川工科高等学校(淀工)吹奏楽部の定期演奏会。土日×2公演=計4公演のうち、最終公演を聴いた。勿論、満席。
まず最初に丸谷明夫 先生(丸ちゃん)の指揮で大栗 裕/大阪俗謡による幻想曲。星組(吹奏楽コンクール選抜メンバー)による演奏。丸ちゃん&淀工はこの曲を過去7回全日本吹奏楽コンクールの自由曲で演奏し、その全てで金賞を受賞している。正に十八番。僕は今まで同曲を大植英次/大フィル、下野竜也/大フィル、また大阪市音楽団でも何度か聴いているが、丸ちゃんに敵う指揮者はいない。つまり「世界一」ということ。鋭い切れ味、サウンドの透明感。そしてアクセル全開の終結部。パーフェクト。演奏が終わると客席が「ウォー!」と、感嘆ともため息ともつかぬ声で地鳴りのようにどよめいた。
続いて2年生の演奏でリード/エル・カミーノ・レアル。容赦なく速いテンポ。熱い演奏。また対照的に中間部、弱音によるハーモニーの美しさが際立つ。
3年生によるカーペンターズ・フォーエバー(真島俊夫 編)は短縮版ではなく全曲版。
OBによるホルスト/組曲「惑星」は現役生とは違ってゆったりめ。大人数なので音圧がすごい。
フレッシュコーナーは1年生の登場。今年度は女子の入部が少なく、フルート9人全員が男子で初心者。スーザ/星条旗よ永遠なれはそんな彼らがピッコロを吹いたが、とても楽器を持って9ヶ月ちょっととは信じがたいレベルの演奏だった。丸ちゃんの指揮は引き締まったリズム感が心地よい。
新入生紹介と曲当てクイズ。「入部の動機は?」というアンケートに対し、「入学してすぐクラブ体験した時、ここが一番楽かと思いました」という回答に場内爆笑。
続いて指揮者が出向井先生(丸ちゃんの教え子で、現在は淀工教諭)に交代し、岩井直溥編曲によるディズニー・メドレー(ミッキー マウス マーチ~小さな世界~ハイ ホー~狼なんかこわくない~いつか王子様が~口笛吹いて働こう~星に願を)。
休憩を挟み、後半は全て丸ちゃんの指揮。Introduction to Soul Symphony(楽器紹介)を経てショスタコーヴィチ/祝典序曲。力強いファンファーレに続き超高速テンポ。颯爽とした上昇グリッサンドが快感。また2階席でのOBによるバンダ(金管別働隊)がド迫力だった。
続いてイギリスの作曲家フィリップ・スパークが東日本大震災の復興支援のために提供した「陽はまた昇る」。「バンドエイド」プロジェクトとして作曲の印税および、出版社の販売収益の全ては日本赤十字社の緊急救援基金に寄付される。
そして手書きの「人口掲示板」による歌詞付きで「ふるさと」を聴衆も歌った。編曲は立田浩介さん。淀工のOB(トロンボーン)である。今回改めて、日本人の琴線に触れるいい曲だなぁとしみじみ想った。
プログラムを締めくくるザ・ヒットパレードはパラダイス銀河ーホップ・ステップ・ジャンプ(歌と踊り:一年生男子)ーストレッチマンーマル・マル・モリ・モリ!(マルモのおきて、一年生男子)-幸せなら手をたたこう(歌と踊り:一年生女子)-三三七拍子ーChoo Choo TRAIN (EXILE、一列に並びグルグル回るダンスあり)ー明日があるさー乾杯(歌:三年生全員)という構成。三年生はこれが最後のステージなので、泣いている子が多かった。演奏が終わると丸ちゃんが一人一人、全員に握手していく。
アンコールはジャパニーズ・グラフティIV~弾厚作作品集~(お嫁においで、サライ)と 六甲おろし、行進曲「ウエリントン将軍」。
内容てんこ盛りの、充実した3時間であった。
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コメント
丸谷先生が、生徒一人一人と握手するのは、今は恒例かもしれませんが、私が3年生の時に始まったんだよ。平成元年(昭和64年度)
淀工OB
投稿: | 2012年1月26日 (木) 21時00分