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2011年12月10日 (土)

日本テレマン協会マンスリーコンサート~中山裕一/バロックヴァイオリンリサイタル

12月6日(火)日本テレマン協会のマンスリーコンサート@大阪倶楽部へ。

前半が20世紀アメリカの弦楽四重奏曲

  • コルンゴルト/弦楽四重奏 第2番 第1,2楽章
  • ガーシュウィン/弦楽四重奏のための「子守唄」

後半がスタンダードJAZZとクリスマス・ソング。

延原武春/テレマン・アンサンブルストンプ in KOBE(ピアノ、ベース、ドラムス)の演奏、ヴォーカルは原田紀子永海 孝。ガーシュウィンやコール・ポーターのソングス、「スターダスト」、「テネシー・ワルツ」、"Have Yourself A Merry Little Christmas"(ジュディー・ガーランド主演/映画「若草の頃」より)、"White Christmas"などが歌われた。

モラヴィア地方(現チェコ)で生まれ、「モーツァルトの再来」としてウィーンで時代の寵児となり、ユダヤ人だったためにナチス台頭とともにハリウッドに渡って映画音楽作曲家になったエーリッヒ・ウォルフガング・コルンゴルト。そのカルテットの第1楽章は匂い立つロマンチシズムに溢れている。ヨーロッパ文化の黄昏。第2楽章はウィーンのカフェを彷彿とさせる華やいだ雰囲気がある。

ガーシュウィンは最初から最後まで弱音器(ミュート)で演奏された。ヴァイオリンのハーモニクス(倍音)奏法が印象的。これは「20世紀のセレナーデ」と呼ぶべき佳曲。いいものを聴かせて貰った。

Osaka

翌7日(水)は兵庫県立芸術文化センターで中山裕一のヴァイオリン・リサイタル。「J.M.ルクレールのルーツを探る旅」という副題が付いている。共演はチェンバロ:高田泰治、チェロ:曽田 健。全員日本テレマン協会のメンバー。

  • コレッリ/ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ホ短調 Op5-8
  • ヴィヴァルディ/ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ イ長調 Op2-2
  • ソーミス/ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト短調 Op2-10
  • ルクレール/ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ト短調 Op5-11
    (休憩)
  • ヘンデル/ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調 HWV371
  • ルクレール/ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ イ長調 Op9-4
  • J.S.バッハ/ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ ト長調 BWV1019
  • ルクレール/タンブール(太鼓) アンコール

哀しみに満ちたコレッリ、技巧的で遊び心があるヴィヴァルディ。そして中山さんと同じく、ジャン=マリー・ルクレールは僕も大好きなフランスの作曲家である。ルイ15世より王室付き音楽教師に任命されるも、晩年は貧民街で隠遁生活を送り、あばら家で惨殺死体となり発見されるという人生もミステリアス。その音楽は決然とした佇まいで、凛として美しい。

コレッリに師事したソーミスの楽曲は恐らくこれが日本初演だという。

闊達なヘンデルを経て、最後は大バッハ。ヴァイオリンとチェンバロが対等な立場で主導権を交互に握り、丁々発止のやり取りが展開された。5楽章構成で第3楽章がチェンバロ独奏というのもユニーク。

中山さんのバロック・ヴァイオリンは端正で品があった。ただ、イタリアのファビオ・ビオンディやジュリアーノ・カルミニョーラみたいに、そこを突き抜けた大胆さ、奔放さが欲しい気もしたが、全般におとなしい日本人演奏家にこれを求めるのは、ないものねだりというものかも知れない。

Osaka1

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