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2011年12月 9日 (金)

柚希礼音 主演/宝塚星組「オーシャンズ11」

宝塚大劇場へ。

映画「オーシャンズ11」(2002)は公開時に映画館で観たが、実に退屈な作品だった。唯一印象に残ったのは最後、仕事に成功したダニー・オーシャンとその仲間たちが夜ラスベガスの噴水ショーを見る場面。それが余りに美しかったので後年、ベラッジオ・ホテルへ実物を見に行く契機になった。

宝塚版の台本・演出はエース・小池修一郎さん。いやぁ、無茶苦茶面白かった!はっきり言って映画版より断然いい。

宝塚版の初日を観たスティーブン・ソダーバーグ監督は「舞台版への改変がうまくいっていた。こんな大規模な作品は今まで観たことがない。日本に来て良かった」と語ったという。

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柚希礼音はちょっと崩れた感じで、ニヒルな役(ダニー)を好演。立ち姿が格好よくて惚れ惚れする(これぞ男役の美学)。テス役の夢咲ねねはその美貌が役柄によく似合い、またすらっとした足が綺麗。踊れる二人だけに、フィナーレ(ショー)のアダルトなデュエット・ダンスにはノック・アウトされた!

ラスベガスを仕切るベネディクト(紅ゆずる)や、ダニーの昔馴染み・ラスティ―(涼紫央)もいい味出している。ハッカー、ディーラー、スリ、映像を加工しバーチャル・リアリティを構築する双子など、様々なプロフェッショナルを集めてくる場面がワクワクする。

小池演出は廻り舞台(盆)などを駆使し、舞台転換がスピーディー。また映像の使い方も絶妙。特に電車が走ってきて止まり、乗客が降りてくる場面の上手さには舌を巻いた。

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ダニー、テス、ベネディクトの関係をアダムとイヴ、そして蛇のそれに喩えた脚色も秀逸。オリジナリティがあり、新鮮。

とにかくスリリングでエキサイティングな舞台だ。必見!

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