I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE(アフタートークショー付き)
11月3日、兵庫県立芸術文化センターへ。
"I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE"はオフ・ブロードウェイで1996年8月1日から2008年7月27日まで、計5003回公演を行い、史上2番目にロングランしたミュージカル(1位は「ファンタスティックス」)。
2003年に「I LOVE YOU 愛の果ては?」というタイトルで日本初演された(翌04年に再演)。この時の演出は山田和也。出演は川平慈英、絵麻緒ゆう、堀内敬子、戸井勝海。これを観た三谷幸喜さんが堀内さんのことを気に入り、その後、舞台「12人の優しい日本人」(05)や映画「THE 有頂天ホテル」(06)で彼女を起用する契機となった。僕もこの再演を観ている(9月23日岡山市立市民文化ホール)。
今回の出演は中川晃教、白羽ゆり、神田沙也加、米倉利紀。演出・振付はオリジナル版を担当したジョエル・ビショッフ。公式サイトはこちら。
恋愛、結婚をテーマにさまざまな人間模様が小芝居(寸劇)の連続(集積)として描かれていく。一度観ているのだけれど、楽曲も内容も全く記憶に残っていなかった。まぁ、その程度の作品である。今回再見して分かったのは「嗚呼、これはソンドハイムのブロードウェイ・ミュージカル『カンパニー』の簡易版なんだな」ということ。「カンパニー」の人数を4人に減らし、演奏もヴァイオリンとピアノ2人だけに。結局、台本や音楽の完成度は「カンパニー」の方が遥かに優れている。
しかしながら歌が上手く、芸達者な4人が揃っているので十分パフォーマンスを楽しめた。僕は中川晃教の舞台デビューとなったミュージカル「モーツァルト!」初演を2002年に観ている。他に「キャンディード」と「Tommy」。白羽ゆりは「エリザベート」など宝塚時代からお馴染み。退団後は「シェルブールの雨傘」が記憶に新しい。神田沙也加(松田聖子の娘)も彼女の舞台デビュー作、宮本亜門演出 スティーヴン・ソンドハイム作曲「INTO THE WOODS」を2004年に新国立劇場で観た。最近では「ピーターパン」と亜門版「ファンタスティックス」。
そんなことどもを想い出しながら「みんな舞台でしっかりがんばってるなぁ!」とその活躍ぶりを頼もしく感じた。
アフタートークもあり、中川くんが宮城県仙台市で、白羽さんが福島県福島市出身。ふたりの故郷への想いが伝わってきて、胸が熱くなった。また神田さんは白羽さんのことをお姉さんのように慕っていると。米倉さんは初めて観たが、大阪の出身だそう。さすが会話が面白く、いつも女子楽屋に入り浸っているというエピソードには爆笑した。
Theatergoer(芝居好き)の醍醐味を満喫した休日であった。
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