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2011年10月25日 (火)

答えのない質問 (The Unanswered Question)

3月11日の東日本大震災、そしてそれに続く福島原発事故で僕たちは大きな心の傷を負った。

日本人にとっての「パンドラの箱」は原発だったのだなと、今にしてつくづく想う。蓋は開かれ、中から一気呵成に飛び出した災厄は東日本を覆い尽くした。セシウム、ストロンチウム、プルトニウムといった放射性物質は日本の国土の一部を回復不能なまでに汚し、また海水にも大量の放射能が流れ、魚を汚染した。果たして「パンドラの箱」の最後に「希望」は残るのだろうか?

作家・開高健は次のような言葉を残している(出典はこちら)。

人間が一歩進むと自然は音もなく二歩後退します。

また、アニメーション作家・宮崎駿さんはこのようなことを語っておられる。

人間というものの存在の本質の中に、どこかで自分たち以外の生物を虐殺したり、生け贄にしたり、勝手に色々作り変えたりしながら、それが文化であったり文明であったりするわけです。そうして、人間というものが今日在るわけです。そのやり方についての反省はあったとしても、人間の存在そのものを否定するのかどうか。

電気を使う暮らしとか、病気を克服しようとか、貧乏を無くそうとか、不条理な死から解放されたいとか―そういうありとあらやる人間のやって来たこと、それがいいことだと思ってやって来たことが、実は自然というものを人間のために利用するということに尽きるわけですね。だから、悪い奴が悪いことをやって来たからこうなったわけじゃないんです。いいことをしようと思ってやって来たことに原因があるんですよ。

そういう風に考えていくと、自然の問題というのは簡単に残せばいいんだとか、樹を植えればいいんだとか、それは大事なことで日常的にやんなきゃいけないことですけれども、実際にはバランスを取るしかないんですね。他の生物の犠牲の上に人間が存在しなければならないという、この問題をどういう風につかまえるんだろうと。そこまで考えないと。

つまり宮さんが言いたいのは人類に対する限りない絶望である。

地球の生態系を考える時、人間はこの世に存在しないほうが絶対にいい。我々にとって受け入れがたいことではあるが、これは否定しようがない真実である。人は「開発」「発展」という名の下に、自然を破壊し、地球を汚す。地球温暖化の問題は森林の伐採、工場や自動車による二酸化炭素排出が原因であり、一昔前に問題となったオゾン層破壊はフロンガスが原因だった。

だから人間の「知恵」とか「生産活動」は地球にとって害悪でしかない。そんなものはない方がよっぽどいい。

では何故、神は数ある生き物の中で我々だけに「知恵」や「言葉」を授けたのか?その究極の目的は何か?いや、そもそも神(見えざる意思)は存在するのだろうか?

正に「答えのない質問」である。有史以来人間は問い続け、その答えを求めて沢山の宗教が生み出された。しかし、我々が明快な正解を手にすることは未来永劫ないだろう。

「生きる(進化する)目的は何か?」「人生に意味はあるのか?」結局、僕たちはこの「答えのない質問」を自らに問い続け、生きていくしかない。そして自然(地球)とどう折り合いをつけるのか、考え続けなければならない。

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