月亭八方落語誘笑会 その壱
10月15日(土)なんばグランド花月へ。
月亭八方さんがNGKで開催する初の独演会。
- 月亭八光/ちりとてちん
- 月亭八天/替り目
- 月亭八方/AKO47~新説赤穂義士伝~(八方 作)
- 千鳥/漫才
- 月亭八方/莨の火
チラシには会場18時半、開演19時と書いてあったのに、劇場の外で18時50分まで待たされた。それから入場が開始されても定刻に始まる筈もなく、結局10分押しで幕が上がる。遅れた理由の説明も、謝罪も一切なし。吉本の劇場って、行く度に何か不快な気持ちにさせられることが多い。
出囃子の笛は八天さん。文珍独演会でも依頼されるくらいだから、さすがに上手い。
「10年くらいからやめていた(八方)独演会」と八光談。高校生の時に落語家になることを決意し、仁鶴師匠に入門したいと父親(八方)に相談。そのときに言われたのが「気ぃ使うからやめてぇや」。では米朝師匠は?「三日でお父さんを抜いてしまうから駄目」と母。なら月亭可朝師匠は?「連絡先が分からん」
つかみ(マクラ)は秀逸だったけれど、ネタ(ちりとてちん)自体はリズムが単調でダレた。
続く八天さんは開口一番「ええかげんな親子に挟まれまして」と会場の笑いを誘う。「文珍師匠は30年前からここNGKで独演会を開催されている」「(八方師匠は)六十の手習い」と言いたい放題。僕はどうも彼のことを好きになれないのだけれど、「替り目」は所作が綺麗で、その芸の力は認めざるを得ない。
八方さんはもう落語家になって43年目だそう。新作は「仮名手本忠臣蔵」とAKB48のパロディ。討ち入りの時に誰がセンターを取る(=吉良上野介を討つ)かを総選挙で決めることになり、投票用紙は塩一袋につき一枚入っているという趣向。発想が新鮮で、すこぶる面白い!クライマックスでは芝居噺の手法も用いられ、ベテランの名人芸に酔った。
千鳥のふたりは岡山出身とか。へぇ、僕と同郷じゃん。
「莨の火」のマクラはバブル時代のエピソード。ある会社社長の邸宅に招かれ、朝から松茸パーティ。「松茸をモヤシのように食べました」と。またある時、藤山寛美さんが芸人6-7人を引き連れて一晩でケースに入った700万円を散在したそう。一軒十分程度の滞在で次々にはしご。最後は洋服店で「自由に買って下さい」昔は豪快な人がいたんだなぁと驚きの連続だった。
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