日本テレマン協会マンスリーコンサート「宮廷の楽しみ」バロックヴァイオリンの名手、ドイツより来日
9月5日(月)、大阪倶楽部へ。
ドイツ・ハノーファー在住バロック・ヴァイオリンの名手ウッラ・ブンディース(Ulla Bundies)が登場。2002年よりシュトゥットガルト・バロック管弦楽団のコンサートミストレスを務めている。
彼女は以前にも日本テレマン協会のマンスリーコンサートに出演し、クリスティーネ・ショルンスハイムのチェンバロでバッハを聴かせてくれた。
今回はテレマン・アンサンブル(弦5部、リュート、オーボエ、ファゴット、チェンバロ)との共演で、
- ヘンデル/合奏協奏曲 ロ短調 作品6-12
- ゼレンカ/ヒポコンドリア イ長調 ZWV187
- テレマン/組曲 ハ短調 TWV55:c1
- J.S.バッハ/ヴァイオリン協奏曲 ト短調 BWV1056R
- ヴェントゥリーニ/序曲 ホ短調 作品1-1
- J.Ch.F.バッハ/シンフォニア ニ短調 HW1/3
ブンディースはコンサートミストレスという立場もあるだろうが、動きがダイナミック。その豪胆な腕が奏でる音楽には漲る気迫が感じられる。
大バッハのヴァイオリン協奏曲は後に作曲者自身が移調・編曲し、有名なチェンバロ協奏曲 第5番に生まれ変わった。この第2楽章ラルゴはジョージ・ロイ・ヒル監督の映画「スローターハウス5」でも使用されている(グレン・グールドのピアノ演奏)。ブンディースのバロック・ヴァイオリンには瞬発力があった。
J.Ch.F. ヨーハン・クリストフ・フリードリヒ(1732-95)は大バッハの5男だそう。モーツァルト(1756-91)に近い時代の作曲家だ。この曲が疾風怒濤の激しさがあってとても気に入った(ヴェントゥリーニも良かった)。鋭い切り込みで決然とした演奏。ブラビッシモ!
アンコールはアゴスティーノ・ステッファーニが作曲した宮廷音楽であった。この人はイタリア出身でハノーファーの宮廷楽長を務めたという。
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