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2011年7月29日 (金)

大植英次/大フィル 待望のマーラー交響曲 第4番

兵庫県立芸術文化センターへ。

Eiji

大植英次/大阪フィルハーモニー交響楽団(コンサートマスター:崔 文沫)で、

  • モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
  • シェーンベルク/浄められた夜(浄夜)
  • マーラー/交響曲 第4番(ソプラノ:ハイディ・エリザベス・マイヤー)

ワルツに彩られた、このコンビによる7月定期のテーマは「」だった。

そして今回は「」。「浄められた夜」の作品番号は4。そして「ドン・ジョヴァンニ」は「死」で始まり、「死」で終わるオペラである。

浄められた夜」が作曲されたのは1899年、シェーンベルク25歳の時である(初演は1902年)。彼が無調の楽曲を書くのが1908年、十二音技法を確立するのが20年頃なので「浄められた夜」は後期ロマン派の芳醇な香りを漂わす、耽美的調性音楽となっている。

一方、マーラー/交響曲第4番が完成したのが1900年(初演01年)なので、両者はほぼ同時代の作品と言えるだろう。

ジョン・ジョヴァンニ」序曲は初っ端から軟らかい響きに魅了された。しなやかなモーツァルト。

浄められた夜」は大フィル自慢の弦が文句なく美しい!ビロードの響き。

プログラムの全てが対向配置。前半は暗譜だったが、後半のマーラーは大植さんとしては珍しく、スコアを見ながらの指揮。「浄められた夜」は指揮棒なしで、マーラーは短めの指揮棒。なんだかバーンスタインがウィーン・フィルを振って同曲を演奏した時のものに似ていた。

軽やかに開始される第1楽章は第2主題の登場でグッとテンポを落とす。そして唐突なクラリネットの叫びを強調。また時折たっぷりの「間」を置く。

一音高く調律した独奏ヴァイオリン(持ち替え)が不気味な死神を表現する第2楽章は鋭いリズムが特徴的。中間のトリオでは一転、遅いテンポで曲の歪さを明確に示す。

穏やかに歌う第3楽章は寂寞としたオーボエ・ソロが印象的。また最後のティンパニの強打が腹に響く。

そして「天上の世界」を描く第4楽章は夢見るような歌声と、オーケストラ単独による鋭く激しい合いの手の呼応、コントラストが鮮烈。

マーラーの多面性、躁鬱気質(感情的振幅の激しさ)が白日の下に晒される快演であった。

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