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映画「マイ・バック・ページ」

評価:B+

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左翼は嫌いだ。朝日新聞を過去に購読したこともなければ、今後もない。しかし、青春映画として興味深く観た。公式サイトはこちら

現在は映画評論家として活躍する川本三郎氏が、自身の新聞社入社当時1969~72年までのジャーナリスト時代の日々を綴ったノンフィクションが原作。川本さんは「週刊朝日」編集部を経て「朝日ジャーナル」記者になった。72年に逮捕され、会社は懲戒免職に。当時「朝日ジャーナル」は新左翼路線を突っ走り、早稲田大学新聞に「右手に(朝日)ジャーナル、左手に(週間少年)マガジン」と書かれたという。

理想を実現するためには暴力も辞さない左翼思想の学生を演じた松山ケンイチがいい。「男の色気」を感じさせる。新聞記者役で最後に男泣きする妻夫木聡くんも好演。

これは理想と現実の落差に打ちのめされ、敗北する男たちの物語である。黒澤明 監督「わが青春に悔なし」という映画もあるけれど、惨めに挫折する青春だってある。それもまた人生。味のある作品だった。

「リンダ・リンダ・リンダ」では女子高生たちを生き生きと描き、「天然コケッコー」では過疎の分校を舞台に小・中学生の群像劇を活写した山下敦弘 監督。また新たな青春映画の傑作を生み出した。

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コメント

いや、自分は朝日新聞購読者ですがそんな偏った思想は感じませんでしたよ。ほかの新聞読んでないのでなんともいえませんけどね。
この映画ですが結構評判いいみたいですね。
ただ、映画の題名で損してると思うんですよね
横文字じゃなくてもっといい日本語題はなかったのかと。原作の関係で仕方なかったのかもしれませんけどね。
雅哉さんに是枝監督の「奇跡」のレビューを、自分はこの映画が今年のアカデミー外国語映画賞の代表になるのではないかと予想してるんですが、気が向いたらお願いしたいですね。
自分は今年は園子温監督の「恋の罪」に期待してます。

投稿: 山本山 | 2011年6月15日 (水) 08時09分

山本山さん、コメントありがとうございます。

確かに原作は日本の小説なのに、カタカナがタイトルというのはいただけませんね。でも優れた(痛々しい)青春映画でした。

是枝監督の映画は正直言って好きじゃないんです。キネマ旬報ベスト・ワンに輝いた「誰も知らない」もピンと来ませんでした。

投稿: 雅哉 | 2011年6月15日 (水) 22時05分

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