延原武春&日本テレマン協会/東日本大震災追悼コンサート~2つの鎮魂歌
5月3日カトリック夙川教会へ。
日本テレマン協会の《教会音楽シリーズ》。当初はヘンデルのオラトリオ「エジプトのイスラエル人」が予定されていたが、大震災によりプログラムが変更となった。
- モーツァルト/レクイエム
- フォーレ/レクイエム
ギュウギュウの満席。モーツァルトが終了し、後ろを振り返ると立ち見の人々が沢山いてびっくりした。
亡くなられた方を想い、静かに祈るひととき。念のため書いておくが、僕はキリスト教徒ではない。落語を聴きにお寺でも神社でも行く人間である。
演奏は延原武春/テレマン室内オーケストラ&合唱団。モダン楽器でティンパニのみクラシカル楽器を使用。ピリオド(ノン・ヴィブラート)奏法。
フルート、オーボエ、クラリネットはなし。帰宅して調べてみると、どうやら今回フォーレに関しては小編成用の第2稿の楽譜が使用されたようだ。第3稿になるとフルートやクラリネットが加わるが、これは作曲家自身によるオーケストレーションかどうか疑問視されており、第2稿がフォーレが意図したオリジナルに最も近いと言われている。
モーツァルトは冒頭から速いテンポで劇的な展開。
一方のフォーレは清浄で天国的な美しさ!「ピエ・イェズ」はソプラノの澄み渡る歌声が胸に滲みた。「リベラ・メ」は厚みのある合唱に魅了される。
はやり教会で聴く宗教音楽というのは格別なものがあるなと感慨に浸りつつ、帰途に就いた。
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