映画「阪急電車 -片道15分の奇跡- 」
評価:B
映画公式サイトはこちら。
原作は有川 浩(ありかわ ひろ)。彼女は高知県出身だが、現在は兵庫県宝塚市に住む。
舞台となるのは阪急宝塚駅から西宮北口を結ぶ阪急今津線。僕は宝塚大劇場に足を運ぶため梅田-宝塚線を利用するし、佐渡 裕さんが芸術監督を務める兵庫県立芸術文化センターへもよく行くので梅田-西宮北口の路線も馴染み深い。しかし今津線には縁がない。
監督はこれが劇場用映画デビューとなる三宅喜重(関西テレビ制作部ディレクター)。この新人監督、選ぶ女優の趣味がいい。
戸田恵梨香は神戸市灘区出身。彼女は幼い頃に阪神淡路大震災を経験している。南 果歩は兵庫県尼崎市、谷村美月は大阪府堺市、芦田愛菜は兵庫県西宮市、友情出演の相武紗季は宝塚市出身(母も姉もタカラジェンヌ)。メイン・キャストの過半数に及ぶ10人が関西出身者で固められ、気合が感じられる。
冒頭、中谷美紀ら三人の男女のチグハグした会話からテンポよく、軽妙。素直な気持ちで全編愉しめた。
また勝地 涼演じる大学生が軍オタ(=軍事オタク)という設定で、電車の窓から自衛隊のヘリが編隊を組んで飛んでいるのを目撃し狂喜する場面があるのだが、さすが有川 浩、「図書館戦争」の作家らしいアイディアだなとニヤリとした。
阪急電車、そして関西への愛がいっぱい詰まった佳作。まもなく大阪を舞台とする「プリンセス トヨトミ」も公開されるし、映画の中でもいま関西は元気だ。
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