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2011年4月11日 (月)

林家染丸/上方寄席囃子の世界

繁昌亭へ。林家染丸(著)「上方落語 寄席囃子の世界」(CD4枚+譜面付き)出版を記念した落語会。

S1

  • 寄席囃子春夏秋冬
  • 姉様キングス(あやめ・染雀)/音曲漫才
  • 染丸・あやめ・染雀/お囃子夜話
  • お囃子連中名取お披露目
      (仲入り)
  • 林家染左/芝居噺「七段目」
  • 林家染丸/芝居噺「本能寺」
  • 林家染雀/踊り(後ろ面)「堺住吉」
  • 林家染丸/踊り「五段返し」
  • 染雀・染左・愛染/ご祝儀「松尽し」
  • 一同/バレ太鼓

入場を開始した時点で舞台上に鳴り物が置いてあり、やおら愛染くん(2009年6月入門)が一番太鼓を打つ。

しばらくして愛染くんが締め太鼓、染丸さんが大太鼓、染左さんが笛で二番太鼓を演奏。

次にお囃子さんが登場し舞台で三味線を(組み)立て、出囃子「あばれ」。

寄席囃子春夏秋冬」は三味線に加え、当り鉦(チャンチキ)、大太鼓、締め太鼓、鼓、木魚、鈴などを用いて、一月「正月娘」、二月「梅は咲いたか」、三月「春は嬉しや」、四月「藤娘」、五月「」、六月「いざや」、七月「獅子舞」、八月「盆踊り」、九月「たぬき」、十月「鞍馬」、十一月「祭り」、十二月「十二月(じゅうにつき)」が連続で演奏された。

染丸さんが「次に究極の色物を御覧頂きます。うちの一門からこういうのが出たんです」と林家染雀さんを紹介。バラライカを持った桂あやめさんと「姉様キングス」。欣来節(きんらいぶし)、都々逸(どどいつ)、松竹梅(米朝バージョン、海老蔵夫妻バージョン)、小芝居「金色夜叉」といった出し物を賑やかに愉しく。

続く対談で「姉様キングス」は結成11年で初舞台は彦八まつりのステージだったと。また染丸さんは自ら作成した「お囃子さん相関図(系図)」を指し示しながら解説。元祖は二代目・林家染丸&とみ夫妻だそう。さらに、あやめさんは姉(林家和女)と高校時代に神戸市で開催された落語会で下座の勝正子さんがジーパン姿で三味線を弾いているのを目撃。帰りの電車でたまたまその勝さんと一緒になり、話しかけるとスカウトされて、そのままお姉さんが入門したというエピソードを披露。

正本(しょうほん)芝居噺「本能寺」のマクラで染丸さんは上方四天王の形態模写を。各々の出囃子、文枝(=はんなりした芸で、”喜六”が絶品だったと)「廓丹前」、松鶴(=豪快)「舟行き」、米朝(=端正)「三下り羯鼓」、そして春団治(=華麗)「野崎」と共に。「米朝師匠の登場の仕方は、頭を下げたか下げんか分からんのが特徴です」といった解説付き。

さらにいろいろ踊りがあって、どんどん松の数が増えていくおめでたい「松尽し」も披露された。

そしてバレ太鼓(全ての出し物が終わりお客を見送る際に、「デテケ デテケ テンデンバラバラ」とリズムをつけて大太鼓を叩くこと)で〆。

あれやこれやとてんこ盛り!染丸さんの旺盛なサービス精神に感服した。

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