お家(うち)をさがそう
評価:B
「アメリカン・ビューティー」「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」のサム・メンデス監督最新作。映画公式サイトはこちら。
ロード・ムービーである。ただ従来とちょっと毛色が違うのは旅をするのが夫婦で、妻が妊娠中という設定。ヴェローナを演じるマーヤ・ルドルフはユダヤ人の父親とアフリカ系アメリカ人の母親を持つ。一方、夫を演じるジョン・クラシンスキーはポーランド系の父とアイルランド系の母のもとに生まれた。そういう人種の違いも本作のスパイスとなっている。ふたりが訪ねるのが北米の様々なカップルで、その旅を通して自分たちを見つめなおすことになる。
劇中に次のような台詞が登場する。
Verona: Are we fuck-ups?
Burt: No. What do you mean?
Verona: I mean, we’re 34.
Burt: 33.
Verona: We don’t even have this basic stuff figured out.ヴェローナ「私達って、負け犬?」
バート「えっ、それってどういう意味?」
ヴェローナ「だってわたし達、もう34歳だよ」
バート「33だ」
ヴェローナ「それなのにまだ、生活の基盤も築けてない」
こういった会話が、切実なリアリティがあっていいんだな。
傑作とは言えないけれど佳作。愛すべき小品である。
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