笑福亭松喬還暦落語会 (3/19)
国立文楽劇場(大阪)へ。
その道中、なんばグランド花月(NGK)の前を歩いて通ったら黒山の人だかり。背伸びして覗いて見ると、東日本大震災の被災者支援の募金箱を持った笑福亭仁鶴さんが街頭に立っておられた。
さて、松喬さんは兵庫県出身。笑福亭松鶴に入門後も「播州訛り」が残り、師匠から「早く(落語家を)辞めろ、やめろ」と怒られ放しだったという。
大阪弁には「泉州弁」「河内弁」など沢山あるが上方落語は「なにわことば」の「船場ことば」が中心になっており、修行中は松鶴から徹底的に「なにわことば」を 仕込まれたそう。十八で入門して芸歴四十二年。松喬落語を通して上方の匂いを感じてもらいたいとの意気込みが、パンフレットに書かれていた。
- 笑福亭遊喬/道具屋
- 笑福亭三喬/べかこ
- 笑福亭松喬/お文さん
- 桂 春團治/祝のし
- 桂 ざこば/強情
- 笑福亭松喬/帯久
「お文さん」で松喬さんの描く丁稚はアホっぽくて可愛い。本妻・妾・女中と三者三様の女性の演じ分けも上手いなぁ。
ざこばさんは開口一番「私は落語が嫌いなんです」と。そして日常でムカつくことを幾つか挙げた後で「強情」へ。さすがベテラン、ニクイ導入。
再び登場した松喬さん、「帯久」では”本卦還り(ほんけがえり)”=還暦の説明をした上でネタへ。50分にわたる熱演。人間の悪意を描くシリアスな前半、打って変わって後半の痛快な裁判(@奉行所)シーン。そのコントラストが鮮明で、ダイナミックな高座を堪能した。
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