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2011年2月25日 (金)

ヒア アフター

評価:B+

Hereafter

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送られてきたオリジナル脚本を最初に読んだスティーヴン・スピルバーグは「これはクリントが監督するべきだ」とイーストウッドに連絡を取り、完成した作品。だから「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」同様、スピルバーグも製作総指揮で名を連ねている。

"hereafter"とは「来世」という意味。臨死体験がテーマであり、マット・デイモンは霊能力者の役。題材はいかにも胡散臭い。しかしそれを微塵にも感じさせず、格調高い映画に仕上げてくるところが現在のクリント・イーストウッドの凄さである。冒頭のCGを駆使した大津波の映像が迫力満点(アカデミー視覚効果賞ノミネート)。新しいことにどんどん挑む彼の若さには頭が下がる。もう80歳だぜ、信じられる!?

イーストウッド監督は朝鮮戦争のさなか1951年に召集され、陸軍に入隊。彼の乗っていた軍用機が海に墜落し、生死を彷徨ったことがあるという。「人生はギフト(贈り物)だ。人は与えられた生を精いっぱい謳歌すべきだ」「死は、単なる旅の一部に過ぎない」そういう彼の想いが映画に込められている。

本作を観た僕の感想は「今のクリントには何でも出来る。無敵だ」ということに尽きる。だからビヨンセ主演で現在企画が進行中の映画「スター誕生」リメイク(今度は何とミュージカル)も、彼の手に掛かればきっといいものに仕上がるだろう。クリント、是非ビヨンセにアカデミー主演女優賞を取らせてあげて!

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