工藤重典&関西の笛吹きたち vol.1/フルートライブ・セッション
ザ・フェニックスホールへ。
日本No.1のフルーティスト・工藤重典さんと、仲間たちの和気藹々たるコンサート。
フルート:工藤重典、榎田雅祥(元・大阪フィル)、小林志穂(現・大阪交響楽団)、長山慶子(元・大阪センチュリー)、山腰まり(兵庫芸文管弦楽団アソシエイト・プレイヤー)。ピアノ:鈴木華重子。
- ボアモルティエ/5本のフルートのための協奏曲 第3番
1工藤 2長山 3小林 4山腰 5榎田 - ベルリオーズ/オラトリオ「キリストの幼時」~若いイシュマエルのトリオ
1工藤 2榎田 Pf鈴木 - ドヴィエンヌ/3本のフルートのためのトリオ 第1番
1工藤 2山腰 3小林 - ドップラー/シューベルトの主題によるコンセール・パラフレーズ
1榎田 2長山 Pf鈴木 - ジュナン/「雨が降る」の主題による幻想曲
Picc山腰 Pf鈴木 - ショッカー/2本のフルートのための「遥かなる冒険」
1永山 2小林 Pf鈴木 - ボリング/フルートとジャズピアノのための組曲 第2番より〈エスピエーグル〉
工藤 Pf鈴木 - ロレンツォ/シンフォニエッタ(フルート風ディヴェルティメント)
1小林 2工藤 3(+Picc)山越 4長山 5(Alto)榎田 - ジョプリン/メイプル・リーフ・ラグ(アンコール、歌あり!)
- マンシーニ/映画「ハタリ!」~小象の行進(アンコール、象の鳴き声付き)
全曲、フルートのためのオリジナル曲。アンコール以外は初めて聴く音楽ばかりだった。
フルート5人で演奏したボワモルティエ(1689-1755)とロレンツォ(1875-1962)は妙なるハーモニーで均整のとれた美があった。
「キリストの幼時」は優しく可愛らしい曲。
ドヴィエンヌ(1759-1803)はモーツァルトの音楽に雰囲気が似ており、軽やか。
ドップラー(1821-1883)は華麗で、縦横無尽な超絶技巧を披露。
ジュナン(1832-1903)のピッコロ演奏は、小鳥の囀りを彷彿とさせる。嵐の描写も。
ニューヨーク在住の作曲家ショッカー(1959- )は都会的でJAZZY。粋だね。
今回、一番気に入ったのはボリング(1930- )の曲。「エスピエーグル」とはいたずらっ子のことだそう。組曲 第1番は工藤さんの師ジャン・ピエール・ランパルが初演している。一陣のつむじ風が吹き抜けていくかのような爽快感。切れがあり、クール。惚れた!
工藤さんのフルートは太く豊かで、大きな音がする。また、鈴木さんのピアノも達者でお見事。アンサンブルの愉しさを堪能した。
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