英国王のスピーチ
評価:A+
米アカデミー作品賞・監督賞・主演男優賞・オリジナル脚本賞を受賞。映画公式サイトはこちら。
(ナチス・ドイツと対峙した)吃音の英国王ジョージ6世と、言語聴覚士ライオネル・ローグの友情の物語である。
ジョージ6世にとってラジオから国民に直接語りかけることこそ、彼にとっての「戦い」だったことが映画を観ているとよく分かる。脚本が素晴らしい(脚本家自身、幼い頃は吃音だったそうである)。感動的で、爽やかな「読後感」(←映画の場合、どう言うの?)が余韻として残る。
それにしても貧乏くじを引かされたジョージ6世は、本当に気の毒だなぁとつくづく同情する。しかし彼は運命に果敢に挑んでいった。その生き様に僕は勇気を貰った。
英国王を演じたコリン・ファースの演技はパーフェクト。文句なしのアカデミー賞受賞である。オーストラリア出身の名優ジェフリー・ラッシュ(相変わらず上手い)や、体重を増やして撮影に臨んだヘレナ・ボナム=カーターらがしっかり脇を固め、手堅いアンサンブルで愉しませてくれる。
トム・フーパー監督(1972年、ロンドン生まれ)はまだ若いが、その非凡な才能を存分に発揮した。人物の撮り方(カメラ・アングル)が独特、個性的だ。
アレクサンドル・デプラの音楽は地味ながら、ピアノを主体として密やかに、どんどん転調してゆく。真に美しい!好きだなぁ。
必見。
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