2011年新春 関西のお勧めクラシック・コンサート!(吹奏楽を含む)
ある方から「お勧めのクラシック・コンサートを教えて欲しい」とのリクエストがあったので久しぶりに企画した。2011年3月~6月に関西で開催される要注目演奏会を列挙しよう。それぞれタイトルをクリックすると詳細情報に飛ぶ。
何といっても「道」や「ゴッドファーザー」の作曲で名高いニーノ・ロータ/交響曲 第4番「愛のカンツォーネに由来する交響曲」だろう。これが日本初演となる。しかし決して難解な現代音楽ではなく、ロータの映画音楽「魔の山」やヴィスコンティ監督「山猫」の旋律が引用されており、ロマンティックで親しみやすい(僕はこのシンフォニーのCDを所有している)。詳しくは→シリーズ《映画音楽の巨匠たち》第1回/ニーノ・ロータ篇 へ。天才指揮者・児玉宏がこれをどう料理するかも愉しみだ。僕が大好きなロータ/「魔の山」の試聴は→こちら。
日本の映画音楽特集というのが嬉しい。伊福部昭/SF交響ファンタジー(ゴジラ含む)とか芥川也寸志/「八つ墓村」(試聴は→こちら。是非聴いてみて!)といった名曲を生で聴けるチャンスは滅多にない。木戸銭も安い。
森 麻季(ヴィオレッタ)、佐野成宏(アルフレード)という日本で考えうるベスト・キャスト!指揮は現田茂夫。チケットの最高額8,000円という(オペラにしては)安価な設定も嬉しい。イタリア語上演だが日本語字幕スーパー付き。「椿姫」は名作中の名作だし、オペラ初体験という方にも自信を持ってお勧めしたい。なお、「椿姫」がどんな話か興味ある方は、ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガー主演、バズ・ラーマン監督の映画「ムーラン・ルージュ」を御覧になることをお勧めする。
ヒラリー・ハーンは妖精のようなひとである。ヴァイオリンの世界的名手がたった5,000円で聴ける機会は逃したくない(倉敷市民会館での公演はS席7,000円である)。2009年に彼女を聴いた感想はこちら。
同じ3月21日(月・祝)に大阪・いずみホールではこんな演奏会もある。
ドイツから著名なオルガニスト、ヴォルフガング・ツェラーが登場。このホールにはたいへん立派なオルガンがある。CDでは決して味わうことが出来ない、ズシリと腹に来る荘厳な音の大伽藍を愉しめるだろう。過去にこのシリーズを聴いた感想はこちら。
兵庫県西宮市生まれの河村尚子は僕が今、日本で一押しのピアニスト。昨年彼女の演奏に驚嘆した時のレポートはこちら。
アカペラの合唱を聴きたいならこれ止めを刺す。彼らの歌声を聴けば神聖な気持ちになり、背筋が自然と伸びるだろう。
ブラームスの交響曲を聴きたいなら絶対これ。ハーディングが以前レコーディングしたものはなんとピリオド・ティンパニを使用し、ノン・ヴィブラートで演奏したブラームスだった!時代の最先端を行く、衝撃の体験が我々を待ち構えているだろう。ハーディングは若くてイケメンだし、特に女性にお勧め。
また一度、吹奏楽の素晴らしい演奏を聴いてみたいという方には次がお勧め。
目玉は何といっても淀川工科高等学校(淀工)吹奏楽部を日本一のバンドに育てた丸谷明夫 先生が両者を指揮されること。丸谷先生は大阪音楽大学の特任教授でもある。入場料はどちらも1,000円。
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