笑福亭たま 新人賞受賞!/なにわ芸術祭「新進落語家競演会」
1月17日(月)繁昌亭へ。抽選だった「新進落語家競演会」入場整理券の応募は10倍だったそう。
出演者は上方落語協会から推薦された入門10年前後の噺家で、月例の「島之内寄席」に出演した8人。この中から新人賞および奨励賞(次点)が選出される。持ち時間は12分。
審査員の面々は、
- 伊藤雄三(毎日放送ゼネラルプロデューサー)
- 金森三夫(産経新聞社文化部)
- 河内厚郎(演劇評論家、「関西文学」編集長)
- 水戸 徹(関西テレビ放送プロデューサー)
くじ引きで順番が決められ、最初に権利を得たたまさんが8番目(トリ)、次に権利を得たしん吉さんが7番目を選んだ。最後まで残ったのが開口一番。
- 笑福亭智之介/桃太郎
- 笑福亭由瓶/阿弥陀池
- 林家卯三郎/ふぐ鍋
- 桂 三弥/くもんもん式学習塾(三枝 作)
- 桂ひろば/テレスコ
- 桂ちょうば/時うどん
- 桂しん吉/かぜうどん
- 笑福亭たま/ショート落語+憧れの人間国宝(たま 作)
由瓶さんは始終ハイテンションでやや一本調子だが、ダイナミックに「阿弥陀池」を熱演。もう少し動と静のメリハリがついたらいいと想うのだけれど。
ひろばさんが以前別の会で「テレスコ」を掛けた時、お客さんから「40年前、一度だけラジオで聴いたことがある」と言われたそう。けったいな噺を淡々と。こういう客に受けない、珍しいネタでコンテストに臨んだその心意気やよし!
しん吉さんは「時うどん」とネタが付く(内容がかぶる)ことを断り、「でも最初からこれを演るつもりで来たので」と。吉朝師匠の芸を受け継ぎたいという熱意は感じられるのだけれど、ちょっと硬かったかな。もっと軽やかさが欲しい。
たまさんは厳選されたショート落語8連発に続き、自信作で勝負。ネタはよく練られ、場内大爆笑!文句なし。
翌日審査結果が新聞発表され、新人賞(賞金10万円)は笑福亭たまさん、奨励賞(賞金5万円)は桂しん吉さんに決まった。
たまさんは過去に繁昌亭輝き賞および創作賞を受賞。昨年は「咲くやこの花賞」にも輝いた。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いと言えるだろう。
| 固定リンク | 0
「古典芸能に遊ぶ」カテゴリの記事
- 映画「オッペンハイマー」と、湯川秀樹が詠んだ短歌(2024.06.15)
- 柳家喬太郎 なにわ独演会 2023(2023.10.11)
- 柳家喬太郎独演会@兵庫芸文 2023(2023.06.23)
コメント