サイモン・スタンデイジ×中野振一郎 /うえまち 古楽 FESTIVAL~能楽堂でバロック!
山本能楽堂へ。
イギリスからバロック・ヴァイオリンの名手サイモン・スタンデイジを迎えて能楽堂でバロック。彼とがっぷり四つに組むのはチェンバロの鬼才・中野振一郎 先生。他に出演者はヴァイオリン:中山裕一、チェロ:曽田 健、ソプラノ:高見さなえ ら。
スタンデイジの詳しいプロフィールは下記に書いた。
出演者はタキシード姿で、足袋を履いて登場。正に和洋折衷。客席には外国人もいれば、和服姿の女性もちらほら。
プログラム前半はヘンデルの楽曲のみで構成され、
- ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調
- 「9つのドイツアリア」より第7番「汝ら、暗闇の墓から」
第9番「燃えるようなバラの花、大地の飾り」 - 2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオソナタ ト長調 Op.5-4
休憩を挟み後半は、
- フォルクレ/組曲 第5番より「ラモー」「ジュピター」
(チェンバロ・ソロ) - ルクレール/ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.9-6
- ヘンデル/2つのヴァイオリンと通奏低音のためのトリオソナタ ト短調 Op.2-8
- ヘンデル/ガヴォット (アンコール)
ヘンデルは凛として気品がある演奏。歌曲ではヴァイオリンのオブリガートが優雅。トリオソナタでは2つのヴァイオリンの掛け合いが愉しい。どちらかというとこの作曲家は短調の楽曲の方が魅力的かな。
中野先生の解説によると、ベルサイユの宮廷音楽家でヴィオラ・ダ・ガンバの名手だったフォルクレは「悪魔」、ルクレールは「天使」と呼ばれていたという。フォルクレは激しく、毅然とした曲。「ジュピター」では落雷の音も表現されている。切れのある演奏。
ルクレールは背筋がピンと伸びた、誇り高い演奏。宮廷らしい雰囲気に溢れていてよかった。
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