久石譲/関西フィル ジルベスター・コンサート 2010
12月31日、ザ・シンフォニーホールへ。久石譲/関西フィルハーモニー管弦楽団のジルベスタースペシャル。台湾、北京、広州、香港、上海、東京と廻ってきたアジアツアーの最終公演。
全て久石さんの自作で、プログラム前半は作家性の色濃いミニマル・ミュージックから。
- Links(JAPAN国際コンテンツフェスティバルCoFesta テーマ)
- MKWAJU 1981-2009
- Prime of Youth(大阪青年会議所Peace Conference 2010 テーマ)
- The End of the World(全3楽章)
Linksは変化するリズムが面白い。MKWAJUはマリンバ、マラカス、ボンゴなどリズムセクションが充実。Prime of Youthは複雑な変拍子で、奏者がよく入るところを間違えないなぁと感心。
The End of the Worldは「After 9.11」をテーマにした作品。第1楽章Collapseは鐘の音が印象的。第2楽章Grace of the St.Paulはチェロのソロが悲痛な歌を奏で、オーケストラがJAZZYにSWING。第3楽章Beyond the Worldはリズムが躍動する。
休憩を挟み後半は映画音楽中心で、
- おくりびと
- 魔女の宅急便(海の見える街)
- 千と千尋の神隠し(あの夏へ)
- 菊次郎の夏(Summer)
- 天空の城ラピュタ
- 崖の上のポニョ
- Oriental Wind(サントリー「伊右衛門」CM曲)
おくりびとからSummerまでの4曲は金管がホルンのみで、トランペット・トロンボーン・チューバはなし。
おくりびとはチェロのソロとピアノの対話が叙情的。魔女の宅急便にはヴァイオリン・ソロがあり、天空の城ラピュタはトランペット協奏曲仕立て。Summerはジャズ・ピチカートが良かった。
全て新たなアレンジ。名曲の数々に酔いしれた。
アンコールは
- 風の谷のナウシカ(鳥の人~メイン・タイトル)
- Wave(ピアノ・ソロ)
- となりのトトロ
- もののけ姫~アシタカとサン(ピアノ・ソロ)
風の谷のナウシカで客席は最高潮に盛り上がり、スタンディング・オベーションに。
Waveは宮崎駿さんの誕生日に久石さんが贈った曲だそう。
となりのトトロが終了し、オーケストラの楽員全員が引き上げても拍手が鳴り止まず、久石さんが一人だけ再登場し、アシタカとサンを弾いて下さった。
とっても素敵な大晦日の夜だった。
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