森 麻季 ソプラノリサイタル(11/17)
いずみホールへ。
森 麻季のコンサート。ピアノは山岸茂人。
プログラムは以下の通り(P = ピアノ・ソロを示す)。
- グノー/歌劇「ファウスト」から”宝石の歌”
- ラヴェル/シャブリエ風に P
(グノー「ファウスト」第2幕のアリアによるパラフレーズ) - シューマン/歌曲集「ミルテの花」から”献呈”
- クララ・シューマン/歌曲集「愛の春」から”美しさゆえに愛するなら”
- シューマン/歌曲集「ミルテの花」から”はすの花”
- シューマン/「子供の情景」から P
知らない国々と人々について/おねだり/満足/トロイメライ - シューマン/歌曲集「愛の春」から”ばらと海と太陽は”
- 越谷達之助(石川啄木 詞)/初恋
- 山田耕筰(北原白秋 詞)/からたちの花
- マーラー/交響曲第4番 第4楽章「天上の生活」
- サン=サーンス(ゴドフスキー 編)/白鳥 P
- ルッツィ/アヴェ・マリア
- ケルビーニ/アヴェ・マリア
- グルック(ズカンパーティ 編)/メロディ P
- ラモー/エジプトの女 P
- ロッシーニ/歌劇「セミラーミデ」から”麗しい光が”
アンコールは、
- プッチーニ/歌劇「ジャンニ・スキッキ」から”私のお父さん”
- プッチーニ/歌劇「ラ・ボエーム」から”ムゼッタのワルツ”
- 新井 満(日本語訳詩、作曲)/千の風になって
森さんは衣装のセンスが抜群で、しかも4着用意されている。
まずはワイン色のドレスで登場、途中でラヴェンダー色に着替える。プログラム後半は白に水色の花柄で現れ、さらに紅葉をあしらった白に着替えるといった具合。
彼女の声はまるでビロードのように滑らかで艶があり、繊細かつ絶妙な弱音(ピアニッシモ)が美しい。ヴィブラートの振幅は小さく、しかも高速なので決して「嫌らしく」ならない。その澄み切った歌声に陶酔した。
ロッシーニの「セミラーミデ」はコロラトゥーラの技巧が駆使された曲で、音符がコロコロと軽やかに駆け回り、華やかで耳に心地よかった。
歌詞はフランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、ラテン語と多岐にわたる。演奏の合間に森さんによる丁寧な解説(お話)があり、それがとても良かった。
ピアノ・ソロでは超絶技巧の限りを尽くした作風で知られるゴドフスキー編曲による「白鳥」が大いに気に入った。無駄な装飾が過剰なまでに散りばめられた凝りまくりのアレンジで、聴いていて愉快な気持ちになった。試聴は→こちら(独奏:アムラン)!
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