ヴィーラント・クイケン&レ・ヴォワ・ユメーヌ@兵庫芸文
兵庫県立芸術文化センターへ。
ヴィーラント・クイケンとレ・ヴォワ・ユメーヌ(デュオ)によるヴィオラ・ダ・ガンバ三重奏を聴く。チェンバロはエリック・ミルンズ。
「ファンタジアと鐘、天使と悪魔」と題されたこのコンサート、17世紀から18世紀にかけてのファンタジアや鐘を題材にした音楽が取り上げられ、また「天使のように演奏する」と評されたマレ(1656-1728)と「悪魔のように弾く」フォルクレ(1672-1745)の音楽が対比された。
- ルベーグ/鐘
- パーセル/3声のファンタジアNo.1 NO.2
- サント=コロンブ/クプレ
- サント=コロンブ/シャコンヌ ニ短調
- マレ/3本のヴィオルのための第1組曲
- マレ/パリのサント・ジェヌヴィエーヴ・ドュ・モン教会の鐘
- フォルクレ/第4組曲
- モワロー/オルレアンの鐘(チェンバロ独奏)
- ジェンキンズ/五つの鐘
ヴィオラ・ダ・ガンバはトレブル(高音)、テナー(中音)、バス(低音)による様々な楽器の組み合わせで演奏された。
現代にも残るヴァイオリン属との大きな違いは弦の本数(6本が基本)と弓の持ち方。ヴァイオリン群が陰のある音色を奏でるのに対し、ガンバのそれは典雅。大きな音が出ないので、近世になり廃れていった。惜しいことだ。
ヴィーラント・クイケンは学究肌で厳格な雰囲気なのに対し、レ・ヴォワ・ユメーヌのふたりは若々しく情熱迸る音楽を奏でた。その掛け合いがスリリングだった。
これで僕は古学の世界で余りにも有名な、ベルギーのクイケン三兄弟を全員別々に聴いたことになる。
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