大植英次 プロデュース/大阪クラシック2010 開幕!
大阪・御堂筋を舞台に展開される「大阪クラシック」、その熱い一週間がやって来た!大阪フィルハーモニー交響楽団の楽員が主に出演するこのイヴェント、今年で5年目。僕は初回から参加している。
《第3公演》、スターバックス コーヒー 淀屋橋odona店に群がる人、人。
大阪市中央公会堂で行われた《第4公演》を聴く。この日、これのみ500円の有料公演(他は全て無料)。400席の予定でチケットを発売したらあっという間に売り切れ、急遽500席に増やしたそう。それでも満席。
近藤浩志(チェロ)、中井由貴子(ピアノ)で、
- シューマン/トロイメライ
- チャイコフスキー/ただ憧れを知る者だけが
- フォーレ/夢のあとに
- ショパン/チェロ・ソナタ(全曲)
- ピアソラ/オブリビオン(忘却)
切々と訴えかける、情熱的な演奏であった。哀切なピアソラも良かった。
《第7公演》@相愛学園本町講堂
田中美奈(ヴァイオリン)、田中麻貴(ピアノ)で、
- プロコフィエフ/ヴァイオリンソナタ 第1番
- ラフマニノフ/ヴォカリーズ
プロコフィエフの機知と、何かに抗うような強い意志が印象的だった。
「アンコールは涼しい曲がええなぁ」というお客さんからのリクエストで、ヴォカリーズが演奏された。
《第9公演》@三菱東京UFJ銀行 大阪東銀ビル
井上登紀(フルート)、吉田陽子(ヴィオラ)、今尾淑代(ハープ)で、
- ドビュッシー/フルート、ヴィオラ、ハープのためのソナタ
- 成田為三/浜辺の歌
ドビュッシーは幻想的な名曲なのだけれど、編成が特殊なので中々聴く機会に恵まれない。嬉しかった。
《第12公演》@京阪神不動産 御堂筋ビル 1F
吉田陽子(ヴィオラ)、庄司 拓(チェロ)、ロイド・タカモト(トロンボーン)で、
- ディッタードルフ/DUO より メヌエット(ヴィオラ&チェロ)
- パッヘルベル/CHORALE PRELUDE
- パーシケッティ/セレナーデ 第6番
パーシケッティ(1915-1987)はアメリカの作曲家。吹奏楽曲は比較的有名だが、吉田さんは「ロイドから今回、声を掛けられるまでパーシケッティと いう名前も知らなかった」と。複雑な変拍子もあったりして練習ではアンサンブルが合わなかったそうだが、「ちゃんとやると、いい曲やね」と庄司さん。珍し く、面白い体験をさせてもらった。
《第15公演》@大阪市役所正面玄関ホール
クラリネット:金井信之、ホルン:村上 哲、ヴァイオリン:今城朋子、松川朋子、ヴィオラ:岩井英樹、チェロ:松隈千代恵 で、
- アイアランド/六重奏曲
アイアランド(1879-1962)はイギリス(スコットランド系)の作曲家。六重奏曲は彼が19歳、王立音楽大学時代の習作だそうで、これが高く評価され奨学金を貰ったのだとか。ブラームス風だったりフランス印象派的だったり、オーソドックな楽曲だった。
アイアランドが日本で演奏される機会は滅多にない。こういう出会いも大阪クラシックの醍醐味であろう。
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