笑福亭たまVS.桂三幸 ふたり会@コモンカフェ
中崎町のコモンカフェへ。
10日前に決まった、緊急の落語会。それでも17人くらいの集客あり。
- 桂 二乗/短命
- 桂 三幸/色鉛筆(仮題)
- 笑福亭たま/新景累ヶ淵(たま 作)
- 桂 三幸/三人旅
- 笑福亭たま/人型ロボット(たま 作)
- 対談(たま、三幸)
三幸さんはマクラでiPadのスライドショー機能を駆使し、紋の解説。徳川幕府の葵紋と水戸藩の紋の微妙な違いが分かり、目から鱗。それを「マナ・カナの相違」に喩える落ちが秀逸。この芸は三枝師匠のお誕生日会でも披露されたそうだが、繁昌亭で披露してもバカ受けするんじゃないかな?
「色えんぴつ」(仮)は新作集団DIMAの作家が書いた原案を基にした新作で、ネタおろしとのこと。三枝師匠の創作落語「鯛」(魚が喋る)や「ロボ・G」を参考にしたという、色鉛筆たちが会話する噺。発想がユニークで、これは将来面白いものに発展しそうな予感。
三幸さんのもう一席は「売れないの占い」と予告されていたのだが、「二乗さんを聴いていて、古典が演りたくなりました」と急遽「三人旅」に変更。これが完全な稽古不足で、登場人物の名前を取り違える等、ぐだぐだ。新作してくれた方が良かったなぁ。
後でたまさんが、三幸さんをフォロー。高座での色々な失敗エピソードを話され、それが爆笑ものだった。
「新景累ヶ淵」(豊志賀の顔)は初演から聴いている。三遊亭圓朝(作)「真景累ヶ淵」(しんけいかさねがふち)へのオマージュというかパスティーシュ。よく練られているので完成度は高い。
「人型ロボット」は前半の小ネタ(ギャグ)の連発が愉しい。ただロボットたちが「人間になりたい」という願望を抱く(「鉄腕アトム」的展開)あたりからトーン・ダウン。惜しい。
最後は二人の対談。三枝・福笑・あやめら新作派創作台本の書き方の違い、ノートかパソコンか?など多岐にわたり興味深い話が色々聴けた。充実した内容だった。
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