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映画「アマデウス」から「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い」へ

評価:B-

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フラメンコ三部作「血の婚礼」「カルメン」「恋は魔術師」で知られるスペインのカルロス・サウラ監督作品。

撮影監督はイタリアのヴィットリオ・ストラーロ。「地獄の黙示録」「レッズ」「ラストエンペラー」で3度、アカデミー撮影賞を受賞している巨匠である。サウラとストラーロは既に「タンゴ」など何作品かで共同作業を行っている。正に”光の魔術師”と言うべきで、その計算され尽くした色彩設計が圧巻である。これぞ映像芸術の極み。

映画公式サイトはこちら

オペラ「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」「コシ・ファン・トゥッテ」の台本を書いたロレンツォ・ダ・ポンテとモーツァルトの交流を描く。物語はヴェネツィアで暮らしたタ・ポンテの幼少期から始まり、やがてウィーンへと場所を移し、イタリア語とドイツ語が交差する。「ドン・ジョヴァンニ」という作品が成立する上でのカサノヴァの関与の仕方が面白い。確かにカサノヴァの女性遍歴とドン・ジョヴァンニの人物像は見事に重なる。またウィーンの場面では全て背景が書き割り(絵)なのもユニークな演出である。つまり空間そのものがオペラの世界なのだ。

モーツァルトやサリエリの描き方はアカデミー作品賞・監督賞などに輝いた「アマデウス」(1984)を踏襲している。モーツァルトの笑い方なんかそっくり。

「アマデウス」の時代との大きな差異は音楽のあり方だろう。映画「アマデウス」を担当したのはネヴィル・マリナー/アカデミー室内管弦楽団であった。これはしっかりヴィブラートを掛けたモダン楽器による演奏。しかし今回の映画ではノン・ヴィブラートでピリオド(古)楽器による演奏となった。この四半世紀の間にモーツァルトの音楽に対するアプローチ法、演奏様式はがらっと変わったのである。なお、映画冒頭で登場するヴィヴァルディ/「四季」~”夏”のアタックが効いた激しい解釈はファビオ・ビオンディ(Vn)/エウローパ・ガランテによる演奏である。

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