第82回アカデミー賞大予想!
いよいよ3月8日(月)は米アカデミー賞授賞式である。そこで、恒例となった受賞予想をしよう。
昨年は自己最高記録の20部門的中だった。しかし毎年このような幸運が続くわけではない。今年の目標は一応、15部門以上としておく。
作品賞:ハート・ロッカー
監督賞:キャスリン・ビグロー
「ハート・ロッカー」
主演女優賞:サンドラ・ブロック
「しあわせの隠れ場所」
主演男優賞:ジェフ・ブリッジス
「Crazy Heart 」
助演女優賞:モニーク
「プレシャス」
助演男優賞:クリストフ・ヴァルツ
「イングロリアス・バスターズ」
脚本賞:「ハート・ロッカー」
脚色賞:「マイレージ、マイライフ」
撮影賞:「ハート・ロッカー」
編集賞:「ハート・ロッカー」
美術賞:「アバター」
衣装デザイン賞:「ヴィクトリア女王 世紀の愛」
メイクアップ賞:「スター・トレック」
作曲賞:「カールじいさんの空飛ぶ家」
歌曲賞:「Crazy Heart 」から
“The Weary Kind”
録音賞(Sound Mixing):「ハート・ロッカー」
音響編集賞(Sound Editing):「アバター 」
視覚効果賞:「アバター」
外国語映画賞:「瞳の奥の秘密」(アルゼンチン)
長編アニメーション映画賞:「カールじいさんの空飛ぶ家」
短編アニメーション賞:「ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢」
長編ドキュメンタリー賞:"The Cove"
短編実写賞:"The Door"
短編ドキュメンタリー部門に関しては全く分からないので、棄権する。
監督賞は120%、キャスリン・ビグローで間違いなし。他はあり得ない。その理由は2月2日(ノミネート発表前日)の記事で既に考察した。
授賞式翌日の新聞には「アカデミー賞史上初!女性監督受賞」の文字が躍るであろう。
ただし、「ハート・ロッカー」のプロデューサーの1人がアカデミー会員に向け、メールで規定違反行為(「アバター」に対するネガティブ・キャンペーン)をしたということもあり(彼は授賞式に出席禁止となった)、作品賞が「アバター」という可能性も、まだまだ捨て切れない。こればかりは蓋を開けてみないと分からない。
他の主要部門に大きな波乱はないと考えるが、もし大どんでん返しがあるとすれば、主演女優賞のメリル・ストリープくらいかな?これは昨年、彼女がとった勇気ある行動と関係がある。
今年一番期待しているのが、マイケル・ジアッチーノ(「カールじいさんの空飛ぶ家」)の作曲賞受賞。僕はこの人のJAZZYな曲調が、同じピクサーの「Mr.インクレディブル」の頃から大好きだった。2009年は「スター・トレック」の音楽も最高だったし、GO!GO!マイケル。
最終的には「ハート・ロッカー」が6部門前後で最多受賞、続く「アバター」が3-4部門程度と予想する。
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コメント
雅哉さん、凄い的中率ですね!
ハート・ロッカーはちょっとシビア過ぎて観てませんが『アバター』を観ていたので、さすがにこれが本命には思えませんでした。
視覚的にも楽しめたし、飽きない映画でしたが
余りの直球勝負で・・・
The Coveはまさにアメリカ人が一番に選びそうな作品ですね。
投稿: jupiter | 2010年3月12日 (金) 02時20分
昨年公開された映画の中でjupiterさんにお勧めしたいのが、「クララ・シューマン 愛の協奏曲」です。若き日のブラームスを演じる役者がイケメンなんです。DVDなど、機会があれば是非。
それから音楽映画といえば、現在シネリーブル梅田で公開中の「シャネル&ストラヴィンスキー」が早く観たいです。何といっても「春の祭典」が初演された時のあのスキャンダラスな事件が映像として描かれているのです。面白そうじゃありませんか?
投稿: 雅哉 | 2010年3月12日 (金) 13時00分
雅哉さん
お見通しのように、やはり作曲家にまつわる映画は結構好きで、ストラビンスキーも楽しみにしています!
キャサリン・ヘップバーンの『愛の調べ』もブラームスの控えめで誠実な愛情が素敵でした。
マーラーやラフマニノフも映画で、結構イメージに近いものを描き出してくれているように思います。
このクララは観てないのでDVDでチェックしたいと思います。
ところでナスターシャ・キンスキーの『哀愁のトロイメライ/クララ・シューマン物語』はご覧になりましたか?『テス』でのナターシャが印象的で観たいのですが、これはすでにAmazonなどでもプレミア付き値段で・・・
TSUTAYAなどで探せばあるかなぁ~と思っています。
投稿: jupiter | 2010年3月13日 (土) 19時21分
jupiterさん、「哀愁のトロイメライ」は残念ながら観てないですねぇ。
ナスターシャの「テス」はラストシーンのストーンヘンジが強烈な印象として目に焼き付いています。ロマン・ポランスキー監督は1977年アメリカにおける少女への淫行容疑で有罪判決を受けましたが、ヨーロッパに逃亡。78年フランスで市民権を得た翌年に撮ったのが、この「テス」です。ナスターシャとも彼女が15歳の頃から性的関係を結んでいたと言われています。ポランスキーは2009年映画祭出席のためスイス滞在中に、当地の司法当局に身柄を拘束されました(国外逃亡中のため時効は成立せず)。現在彼の釈放を求める動きが映画人の中から出ていますが、僕は罪は償うべきだと想っています。
話が横に逸れました。ナスターシャの映画で僕が結構好きなのが「ワン・フロム・ザ・ハート」です。ロマンティックで映像がとても奇麗なんです。
投稿: 雅哉 | 2010年3月13日 (土) 22時12分
雅哉さん
そういえば去年スイスで拘束されたことで、報道番組などで流れ、当時のことを思い起しました。バライティ系の番組でもおもしろ、おかしく取り上げられていましたが、今はどうなってるのでしょう、すっかり忘れてました。
レンタルしたい映画もたくさん、4月には”のだめ”やデップの”アリス”もあるので時間が足りません
投稿: jupiter | 2010年3月14日 (日) 21時25分