らくご道(3/2)〜笑福亭生喬と桂こごろうの落語会〜
ワッハ上方4F、「上方亭」へ。
- 笑福亭生喬/ごあいさつ
- 桂こごろう/植木屋娘
- 笑福亭生喬/尿瓶の花活
- こごろう・生喬/対談「夕焼け日記」
生喬さんは開口一番、宝塚歌劇を最近観に行くようになったという話をされた。林家花丸さんが昨年、落語を題材にした雪組バウホール公演「雪景色」の監修をされ、それいらいハマってしまったとか。花丸さんに誘われ、夫婦で大劇場公演「ソルフェリーノの夜明け」も観劇されたそう。
「しびんの花活け」は珍しいネタ。上方落語で武士が主人公になる話は、極めて稀(江戸落語に多い)。生喬さんは先代の桂歌之助(米朝の直弟子)に稽古をつけてもらったそう。現在、米朝一門でこのネタを演る人は殆どなく、文我さんくらいだとか。
また生喬さんは高座の最後に「なすかぼ」を踊られた。これは茄子と南瓜が喧嘩して、その仲裁に夕顔が入るという、けったいな歌詞。
こごろうさんは南光さんのお弟子さん(1991年入門)。だから桂枝雀('99年没)の孫弟子になる。間の取り方、緩急の使い分けなど枝雀さんを彷彿とさせる高座だった。後の対談によると、枝雀さんの「植木屋娘」を聴き、独学で稽古されたとのこと。また、その「夕焼け日記」では、以前、当ブログでも取り上げた「植木屋娘」と「崇徳院」におけるサゲの問題が話題となった。
こごろうさんは、枝雀DVD版の「サゲない終わり方」("And They Lived Happily Ever After"という、ファンタジーへの転化)ではなく、「接ぎ木も根分けも、うちの秘伝でおますがな」という米朝さんが作ったサゲを使われた。これはこごろうさんが考え抜いた上での選択なのかも知れないし、もしかしたら稽古した枝雀さんの音源が、米朝さんのサゲを使っていた頃のものなのかも知れないなと想った(例えば有名な「代書」でも、「ポンで~す!」が登場するのは後年のことで、枝雀さんはある時期からサゲを変更されている)。
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