映画「インビクタス/負けざる者たち」と冬季オリンピック
評価:B
アカデミー賞ではモーガン・フリーマンが主演男優賞、マット・デイモンが助演男優賞にノミネートされている。映画公式サイトはこちら。
南アフリカ共和国初の黒人大統領ネルソン・マンデラと、ラグビーの南ア代表チーム「スプリングボクス」主将・ピナールとの友情を描く娯楽映画である。クリント・イーストウッド監督はリラックスして、いい仕事をした。
「事実は小説より奇なり」とはよく言ったもので、物語の展開にはびっくりさせられる。フィクションならば「こんなご都合主義、現実にはあり得ないよ!」で済まされることが実際に起こったのだ。最後の試合の場面は正に血湧き肉躍る大迫力(スローモーションが効果的に使用されている)。誰しも興奮せざるを得ないだろう。
この映画を観れば、ワールドカップとかオリンピックというものは《国家戦略》であり、スポーツ選手たちは国を背負って戦っているという現実がよく分かる。勝たなければ意味がない。「参加することに意義がある」なんていうのは全くの世迷い言、真っ赤な嘘である。
今年、冬季オリンピックのフィギュアスケート女子、浅田真央選手は本当に素晴らしい演技をした。よく頑張った。しかし日本国民の多くが彼女の銀賞に落胆したのもまた、事実である。誰も言葉には出さないけれど、金 姸兒(キム・ヨナ)選手が金賞だったこと、つまり日本が韓国に負けたことを、認めたくないという気持ちが強かったのではないだろうか?
しかし考えてみれば、極東アジアの2選手が金・銀を独占したのである。世界にアジアン・パワーを見せつけたのだ。大局的な目で見れば、これは画期的なことだと僕は想うのだが……。
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