(500)日のサマー
評価:B+
Vividな(生き生きした)青春映画だ。公式サイトはこちら。
冒頭、「この映画は"Boy Meets Girl"の物語であるが、"Love Story"ではない」とナレーションが入る。何とも粋ではないか。
決して"Happy Ending"ではないし、かといって逆に悲しい物語でもない。敢えて一言で表現するなら、極めて「洗練された(Sophisticated)style」の映画である。
主人公とヒロイン”サマー”の500日が描かれるわけだが、日付は必ずしも順番に並んでいない。それは福永武彦の小説の如く、夢の理論というか、語り手の意識の流れに従って配列されていると言ってもよい。
ナショナル・ボード・オブ・レビュー(米国批評家会議)が選ぶ2009年のアメリカ映画ベスト10にランク・イン。スポットライト(初監督)賞も同時受賞した。
メガホンを取ったマーク・ウェブは本作における力量が認められ、サム・ライミが降板した「スパイダーマン」シリーズ第4作目の監督に抜擢された。バットマン・シリーズがクリストファー・ノーランの起用で目覚しい成果を上げたのと同様(「ダークナイト」はもの凄い傑作だった)、ソニー・ピクチャーズ エンターテイメントは正しい選択をしたと言えるだろう。
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