大阪シンフォニカー 名曲コンサート/フランス篇
ザ・シンフォニーホールで大阪シンフォニカー交響楽団の名曲コンサートを聴く。
- ビゼー/交響曲 第1番
- イベール/フルート協奏曲
- ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
- ドビュッシー/管弦楽のための映像より第2曲「イベリア」
指揮はパリを拠点に活躍する、フランス音楽のスペシャリスト・矢崎彦太郎さん(フランス政府より芸術文化勲章シュヴァリエおよびオフィシエを授かる)。フルート独奏は工藤重典さん。
矢崎さんは上智大学数学科に学んだという特異な経歴の持ち主。そういう意味では数学者としてローザンヌ大学の教授だった名指揮者エルネスト・アンセルメに似ている。
ラヴェルなど半音階を駆使したフランス印象派の音楽は響きが曖昧模糊として混沌に沈みがちであるが、矢崎さんの指揮ではそういったことが一切ない。知的にコントロールされ明晰である。考えてみれば淀工の丸谷明夫先生が振るラヴェルも同様の特徴があり、丸ちゃんは電気化の先生。つまり理系の頭脳を持っていることと、その音楽性には密接な関係があるのかも知れない。
工藤さんのテクニックは今更言うまでもなく万全。軽妙洒脱なフランス音楽の粋を堪能した。
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