野村萬斎・万作/狂言公演@兵庫芸文
兵庫県立芸術文化センター(西宮市)へ。
野村万作(人間国宝)・萬斎 親子が出演する狂言を鑑賞。
- (素囃子)神楽
- 鍋八撥
- 釣針
野村親子は顔立ちが整っている。東京藝術大学音楽学部邦楽科能楽専攻を卒業している萬斎さん、声がいいし口調がとても音楽的。また高い跳躍が鮮やかだった。華がある人だ。
ご当地・西宮(えびす)神社を舞台とした「釣針」は通常入らないお囃子を入れたバージョン。萬斎さん独自の演出賑やかで良かった。やはり狂言に音楽や舞がないのは寂しい。
会の冒頭に萬斎さんによる解説があり、「釣針」に登場する「釣ろうよ、釣ろうよ」の節回しを観客にレクチャーし、一緒に声を出して練習する一幕も。「出だしはシンコペーションで」という的確な指導が愉しい。この掛け声は上方落語「親子茶屋」にも登場する。
古典芸能の面白さ・醍醐味を満喫させて貰った。
ロビーにはレナード・バーンスタインのミュージカル「キャンディード」の宣伝が。今からワクワクする気持ちが抑えられない。
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コメント
狂言はわからないのですが(すいません)、キャンディードは東京帝国劇場でも6月に別プロダクションで行われるみたいですね。
「キャンディード」は一般的な人気演目とは絶対いえないし、偶然なのでしょうがかなり興味深いです。
(両方観てみたい…)
投稿: 福島です! | 2010年1月 9日 (土) 09時47分
福島さん、狂言は言葉が分かりますし、敷居が低いです。「鍋八撥」にはなんとサゲがあり、まるで落語みたいでした。気軽なお気持ちで一度体験してみて下さい。
さて、東京の「キャンディード」はミュージカル「レ・ミゼラブル」の演出家ジョン・ケアード版だそうですね。主演が井上芳雄と市村正親という豪華キャスト。これは観たい!でも兵庫と時期的にバッティングするから残念ながら関西公演はなさそうです。
僕は以前、宮本亜門版「キャンディード」を観ました。中々良かったです。このミュージカルは場面転換が多い(登場人物がどんどん移動する)ので、散漫な印象を受けがちな難しい作品です。実際、ブロードウェイ初演は失敗しています。兵庫はパリ・シャトレ座の上演で大評判となったプロダクション(ミラノ・スカラ座とイングリッシュ・ナショナル・オペラとの共同製作、ロバート・カーセン演出)なので、間違いなく面白いでしょう。
また「キャンディード」をめぐる佐渡裕さんと大植英次さんについて、色々と語りたいことがありますので、何れ記事にする予定です。
投稿: 雅哉 | 2010年1月10日 (日) 00時04分
狂言は2度ほど生で見たことあります。
想像してたよりかはわかりやすい気もしました。
キャンディード、東京のはミュージカル寄り(というかミュージカルそのもの)で、兵庫のはオペラ寄りってことでしょうか。
兵庫の出演者は、ほとんどオペラ歌手でしょうし。
時期が近いし、お金さえあれば是非見比べてみたいもんです!(無理だろうけど…)。
佐渡さんと大植さんについての記事も、ぜひ読みたいですね。
ところで先日、「パイレートクィーン」を観ました。
BWでは大コケしたというのがよく理解できる、かなり陳腐なストーリーでした。
でも日本の出演者はかなり健闘していたようにも感じました。
アイリッシュダンスのシーンが、ほとんど「リバーダンス」のパクリで驚愕!
投稿: 福島です! | 2010年1月10日 (日) 10時40分
福島さん、「キャンディード」における東京のプロダクションと兵庫の決定的違いは多分言語なのではないでしょうか?東京は当然日本語版でしょうし、兵庫はオリジナルの英語になるのではないかと予想されます。世界的歌手の起用を期待しています(逆に日本人キャストだけだったら、がっかりです)。
「パイレート・クィーン」はBWでの評判が散々だったので端から観る気になれませんでした。ロイド=ウェバーの作曲家としてのキャリアが既に終わっているように、アラン・ブーブリルとクロード=ミッシェル・シェーンベルクのコンビは「ミス・サイゴン」で燃え尽きたというのが僕の考えです。
ちなみに近々観る予定の舞台ミュージカルは「シェルブールの雨傘」「ウーマン・イン・ホワイト」「キャバレー」「ファニーガール」です。勿論、随時レビューを挙げていきますのでご期待下さい!
投稿: 雅哉 | 2010年1月10日 (日) 19時57分
兵庫芸文『キャンディード』ですが、昨年の『カルメン』同様に東京公演も予定されている模様。「チケットスペース」に情報が掲載されてましたよー。どうやらキャストは外国人のようですね。ダンサー部隊も引き連れての来日のようです。期待大ですね!
投稿: Odette | 2010年1月11日 (月) 15時59分
Odetteさん、これは嬉しい情報をありがとうございます!以前、兵庫芸文のオペレッタ「メリーウィドウ」が日本語上演だったので、「キャンディード」はどうなんだろうと危惧していたのですが、国際キャストなら安心です。質の高い舞台を期待しましょう。
投稿: 雅哉 | 2010年1月11日 (月) 23時51分