月なみ九雀の日(1/20)
阪急電車の岡町駅を下り、豊中市立伝統芸能館へ。
- 桂九雀/宿替え
- 桂文三/十徳
- 桂九雀/高台寺(別名「幽霊飴」、または「子育て幽霊」)
- 桂九雀/蔵丁稚
自由料金制。お代は見てのお帰りで。客の入りは50人くらい。
文三さんは桂文枝18番目の弟子。内弟子時代に師匠から口伝されたネタ「十徳」を「初心を忘れないために」演じられた。入門した時に文枝は既に60歳になっており、あまり熱心に稽古をつける気もなかったそう。本当は最初、「つる」を教えて欲しいと頼んだが、「あのネタは米朝一門がきっちり習うからなぁ。こっちは『十徳』にしとこか。よう憶えとらんけど」と言われたとか。前座ネタではあるが、さすがベテランが演るとすこぶる面白い。落語の醍醐味を体感した。
「高台寺」はとても珍しいネタ。聴けて良かった。阪急電車・河原町駅から高台寺までの道筋を詳しく説明した 「九雀の京都案内」が愉しい。
興味深かったのは「宿替え」で九雀さんは眼鏡をかけたまま演じたのに対し、「高台寺」と「蔵丁稚」では外されていたこと。想像するに後者2つは江戸時代を舞台にしているが、九雀版「宿替え」にはサザエさんの漫画本が登場するので、昭和あたりを想定されているのだろう。
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コメント
眼鏡をかけたネタは「ジャズ型」
眼鏡無しを「クラシック型」と分けていて
演じ方、アレンジの仕方の基準にしていると
どこかに書いてありました。
投稿: おたべ | 2010年1月22日 (金) 19時22分
おたべさん、コメントありがとうございます!
成る程、クラリネットを吹かれる九雀さんらしい発想ですね。
つまり「宿替え」にサザエさんを登場させるあたりが、JAZZのインプロビゼーション(即興演奏)的ということでしょうか。
投稿: 雅哉 | 2010年1月22日 (金) 22時43分