お菓子の国&北欧のクリスマス@兵庫芸文
兵庫県立芸術文化センターへ。
オペラ「ヘンゼルとグレーテル」の上演を控え、ロビーはお菓子の国に変身していた。
オペラがテーマなので、お菓子の家にヘンゼルやグレーテル、そして魔女がいるのがお分かり頂けるだろうか?
- 佐渡 裕プロデュース「ヘンゼルとグレーテル」(2007年の感想)
さて、「北欧のクリスマス」と題された演奏会の話に移ろう。これは「世界音楽図鑑」シリーズの一つである。昨年は「炎のジプシー・ブラス」を同じ会場で聴いた。
会場内のイベントとして北欧のクリスマス☆マーケットもあり、キャンドルや焼き菓子、フィンランドのパンなども売られていた。
まずはフィンランド北部からやってきたウッラ・ピルッティヤルヴィ(ヨイク)&フローデ・フェルハイム(ヨイク、シャーマンドラム、シンセサイザー)の演奏。ヨイクとは少数民族サーミの人々に太古から伝わる歌唱法。トナカイを呼び寄せたり自然と交信するための手段として用いられているそうである。摩訶不思議な味わい(珍味)。シャーマン(巫女・祈祷師)が絡んでいるということもあり、僕はなんとなくオーストラリアの先住民族アボリジニの音楽を連想した(アボリジニの民族楽器ディジュリドゥDidgeridooは昔から精霊と交流する祭儀で用いられてきたという)。
プログラム後半はノルウェーの国民的伝統楽器ハルダンゲル・ヴァイオリン・トリオ「ヴェルキリエン・オールスターズ」が登場。ハルダンゲル・ヴァイオリンは4本の弦の下に共鳴弦が通されていて、構造的にヴィオラ・ダモーレに近い。テンポが速くて爽快。ノン・ヴィブラートで弾きまくる。
ヴァイオリンのヴィブラート奏法はロマ(ジプシー)がヨーロッパ大陸に広めたと言われている。
さすがのロマも寒い北欧まではやって来なかったんだろうなぁ……そんなことを考えながら、彼らの音楽を愉しんだ。
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