平成創作落語の会(12/2)
天満天神繁昌亭へ。
- 笑福亭たま/伝説の組長
- 桂かい枝/丑三つタクシー
- 桂 三風/モレパシー
- 月亭遊方/たとえばこんな誕生日
- 笑福亭福笑/千客萬来
この度、第4回繁昌亭大賞の創作賞を受賞したたまさんだが、中でも「伝説の組長」は現時点での最高傑作だと想う。細部まで練りに練られてもう既に完成の域に達している。特に古典落語「お玉牛」の夜這いの場面でお馴染みのハメモノ「とっつるがん」が流れるところは「天狗裁き」のパスティーシュにもなっていて、すこぶる面白い。
怪談「丑三つタクシー」は季節外れではあるけれど、これも出来が良い。かい枝さんの作品は今度是非「ハル子とカズ子」(NHK新人演芸大賞受賞)も聴いてみたい。マクラの、上方と東京に現在併せて700人ものプロの落語家がいるという話も興味深かった。確かに仕分け人に「それは本当に必要な数なんですか!?」と問い詰められたら、ぐうの音も出ないだろう。
「たとえばこんな誕生日」は誕生日に交通事故に遭う気の毒な男の噺。遊方さんの人柄が滲み出して、なんとも可笑しい。こういうの、好きだなぁ。
福笑さんの新作は、案外構成が緩くて「アイディア勝負!」的なところがあるのだけれど、それを最後まで飽きさせず爆笑ネタに仕上げるところがベテランの上手さなんだろう。
とにかく全体としてハイ・クオリティで、満足度の高い会でした。
| 固定リンク | 0
「古典芸能に遊ぶ」カテゴリの記事
- 柳家喬太郎 なにわ独演会 2021(2021.10.01)
- 柳家喬太郎独演会@兵庫芸文 2021(2021.07.30)
- 「らくだ」笑福亭鶴瓶落語会 2021 @兵庫芸文(2021.02.07)
- 柳家喬太郎 なにわ独演会 〈第三回〉(2020.10.07)
- 新型コロナウィルスと”浮草稼業“(2020.02.28)
コメント