柳家さん喬×笑福亭松喬 二人会
上方(松喬)と江戸(さん喬)の競演をワッハ上方ホールで聴く。
- 笑福亭喬若/へっつい盗人
- 柳家 さん喬/そば清
- 笑福亭松喬/一人酒盛り
- 笑福亭松喬/尻餅
- 柳家さん喬/中村仲蔵
「一人酒盛り」は松喬さんが師匠である故・笑福亭松鶴から最後に稽古を受けたてネタだそう。正確に台詞を教えてもらったのは全体の3割くらいで、残りの7割はアドリブで好きなように喋ればいいと言われたとか。「全く受けず、その日の客に合わんと思うたら、すぐ(高座から)下りてきたらええ」成る程、やっぱり落語はJAZZなんだ。
さん喬さんは今月発売された文春MOOK「今おもしろい落語家ベスト50 -523人の大アンケートによる-」で第1位に選ばれた柳家喬太郎さんの師匠。爆笑を呼ぶ喬太郎さんとは異なりさん喬さんは端正で粋な芸風で、上方で言えば桂米朝さんに近いと感じられた。
つまり昭和の爆笑王・桂枝雀が真っ当な落語で勝負する正攻法の米朝門下であったからこそ、その枠を一旦壊し再創造(Recreation)することが出来たように、喬太郎もまた、さん喬というスタンダード、ベースライン(戻ってこれる場所)があればこそ、そこから逸脱し、オフ・ビートな天才性を遺憾なく発揮出来るのだろう。そのことを今回、理解出来た気がした。
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