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立川談春 25周年スペシャル独演会/大阪アンコール公演

シアター・ドラマシティにて談春さんの落語を聴く。3日間の公演があり、会場はぎっしり満席。

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今年5月、(倖田來未や浜崎あゆみのコンサートが中止になるなど)インフルエンザ騒動の渦中にあった関西で聴いた独演会(サンケイホールブリーゼ)の様子は下記。

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事前のネタ出しはなし(演目は当日のお楽しみ)。談春さんはまずマクラで、2009年生まれの子供の名前ランキングを取り上げた。女の子は以下の通り。

  1. 凛(りん)
  2. さくら
  3. 陽菜(ひな)
  4. 結愛(ゆあ)
  5. 結菜(ゆな)
  6. 美羽(みう)
  7. 結衣(ゆい)
  8. 葵(あおい)
  9. 美優(みゆ)
  10. 美咲(みさき)

「これって、子供の名前というよりは水商売などで働く女性の源氏名ですよね」という談春さんのコメントに場内が沸く。この一見何気ない雑談が、実は後で遊郭・吉原が登場する「文七元結」に繋がる伏線になっているのだから、この男、なかなか油断がならない。

また師匠の立川談志さんから「独演会ってものはな、てめえ一人で前座から二つ目真打の役割を全て引き受けるてぇことよ」と教わった想い出も披露された。

さて今回の演目は、

  • 棒鱈
  • 文七元結

何度か談春さんを聴いて気が付いたこと。前回サンケイホールブリーゼでの「おしくら」「紺屋高尾」の組み合わせでも感じたのだが、この人の滑稽噺(前半)は意外と詰まらない。だから「棒鱈」はいまひとつ。酔っ払いの演技も余り上手じゃない。こういった軽いネタでは関西にもっと面白く聴かせる芸人が沢山いるし、東京の噺家なら柳家喬太郎の方が巧みだろう。つまり談春さんのニン(個性、芸風)に合っていない。

ところが!である。「紺屋高尾」や「文七元結」など人情噺、より深刻な人間模様を描かせると談春さんは絶品である。このテリトリーでは水を得た魚、もう他の追随を許さない。木枯らしの凍てつく寒さ、霧の立ち込めた橋など情景描写が秀でていて、聴衆は一気に物語の世界へ引き込まれる。登場人物の一言一言に凄み(今まで生きてきた人生の重み)が感じられる。緩急の使い分けが変幻自在でそのリズムが心地良い。

言葉の持つ圧倒的な力、日本語の美しさに魅了された2時間半であった。最後は不覚にもボロボロ泣いてしまった。立川談春、恐るべし!

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