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芸術文化支援の新展開 -関西からの発信- /狂言と落語

芸術文化振興基金二十周年を記念した講演会を聴きに国立文楽劇場へ足を運んだ。

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この基金は政府から出資された541億円と民間企業からの寄付112億円、計653億円を原資とし、その運用益を持って芸術文化活動(クラシック音楽、バレエ、文楽、歌舞伎、能楽、美術展、映画祭など)への助成に充てている。

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登壇したのは基金創設時に内閣官房長官だった塩川正十郎 氏(塩爺)、東京藝術大学音楽部教授・枝川明敬 氏、大原美術館(倉敷)理事長・大原謙一郎 氏、元大阪フィルハーモニー交響楽団事務局長・小野寺昭爾 氏、雑誌「上方芸能」編集長・広瀬依子 氏、サントリー文化財団・佐藤友美子 氏ら。

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枝川さんからは文化行政における「Arm's lengthの法則」(芸術と行政が一定の距離を保ち、援助を受けながらも、表現の自由と独立性を維持すること)のお話があった。つまり芸術家は胡坐をかいて御上に頼りきっていたのではいけないということ。

塩爺(しおじい)は老いてますます盛ん。今まで日本人は汗水流して内需拡大に努めてきたが、これからは芸術文化に親しみ心を豊かにする時代であると。まだまだ敷居が高いクラシック音楽とか歌舞伎・能などはもっと大衆と結びつくことが必要で、そのためにはボランティアの活動が重要であると力説した。日本は沢山の優秀な指揮者や演奏家を育ててきたが、その多くが海外に流出している(外国のオケには弦楽器を中心に日本人が一人か二人かは大概いる)。もっと彼らが日本で活躍できるような受け皿をという話題も出た。

パネル・ディスカッションでは現在進行中の「事業仕分け」への批判が相次ぎ、「芸術は社会インフラ(infrastructure = 生産や生活の基盤を形成する構造物)であり、クリエーションの源である。文化は人をつくり、人が国をつくる」といった話があった。大原さんからは「地方からいろいろと発信(提言)しても、東京はそれを受け取ろうとしない。大阪は地方のチャンピオンになって欲しい」との発言も。

佐藤さんは大フィルの音楽監督・大植英次さんが始めた「大阪クラシック」や佐渡 裕さんが芸術監督を務める兵庫県立芸術文化センターが行っている平日15時からの演奏会や「500円コンサート」を高く評価されていた。

またプログラムの最初に茂山千之丞茂山あきらさんらによる狂言「福の神」が上演された。その能天気さがとても愉快で、衣装が豪華なのには目を奪われた。

最後は上方落語協会会長の桂三枝さんが登場し、落語「宿題」(三枝 作)を披露された。何度聴いても笑えるし、よく出来た噺である。ちなみに3年前に繁昌亭が出来てからは上方落語協会は黒字で、助成金を一切受け取っていないそうだ。偉い!

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