最近聴いた落語会から
玉造・猫間川寄席@さんくすホール(10月28日)
- 露の団姫/太田道灌
- 桂歌之助/七段目
- 桂 文我/真田山
- 桂阿か枝/祝い熨斗
- 桂 文我/付き馬
満席。文我さんが世話人をされている会。今まで一度も演目が重複することなく、掛けられたネタがこの第46回で丁度200席に達したとのこと。「まだまだ行けます」と文我さん。
団姫(まるこ)さんはマクラで、大師匠で先日亡くなった露の五郎兵衛が創った川柳を披露。
「へそまがりの 虫を一匹 飼っている」
「ネクタイの 数見て恋の 数を知る」
う〜ん、中々粋である。さらに団姫さん、「師匠の遺品を整理していたらネクタイは4本しか出てきませんでした(場内爆笑)……もちろん嘘ですよ!」という落ちがついた。上手いっ!
ちなみに団姫さんと五郎兵衛師匠はNHK朝ドラ「ちりとてちん」最終回 ~ただいま修行中!~ のコーナーに、仲良く写真で登場した。
文太の会@高津の富亭(11月1日、14時)
- 桂 文太/寄合酒(古典)
- 桂 文太/八五郎出世(江戸落語)
- 林家染左/やかん
- 桂 文太/よもぎ餅(贋作)
生憎の大雨。入りは30人くらい(ちなみに「九雀通信」によると、同日・同時刻に開催された動楽亭・昼席は客が4人だったそう)。文太さんの、味のある名人芸を堪能。
阪神ハートフル寄席@ピッコロシアター(11月3日、14時)
- 笑福亭呂竹/犬の目
- 桂 宗助/親子酒
- 桂 米二/持参金
- 月亭 八方/算段の平兵衛
兵庫県尼崎市へ。事前のネタ出しはなく、演目は当日のお楽しみであった。
以前から八方さんの「算段の平兵衛」に憧れていた。結婚詐欺事件のマクラが振られたときから、これはも、もしや!?と期待した。そして評判に違わぬ、圧巻の高座が展開された。算段の平兵衛は本当に悪い奴である。しかし一方で、憎めないところもある。演者は聴衆に、主人公に対する生理的嫌悪感を決して抱かせてはならない。八方さんは悪人がよく似合う。その清濁併せ呑む匙加減が絶妙で、凄みさえ感じられた。尼崎まで行ってよかった!
銀瓶・文三 ふたり会@天満天神繁昌亭(11月3日、18時)
- 桂 文三/狸賽
- 笑福亭銀瓶/崇徳院
- 銀瓶・文三 /対談
- 笑福亭銀瓶/豊竹屋
- 桂 文三/くっしゃみ講釈
文三さんの「狸賽」は情があって、しみじみ耳を傾けた。一転「くっしゃみ講釈」は機嫌よく愉しく。銀瓶さんはシュッとした高座。
この会の中で、来年は銀瓶さんが「景清」(かげきよ)を、文三さんが師匠・文枝の十八番「たちぎれ線香」に挑戦(ネタおろし)することが決まった。これは面白いことになってきた。
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