マーチングへ行こう!
クラシック音楽ファンというのは概ね、偏狭な趣味の持ち主である。例えばオーケストラは聴くが、室内楽とかオペラは全く聴かないという人が多い。またモーツァルトからマーラーの時代までは聴くけれど、バッハ以前、あるいは20世紀以降の作品は敬遠するというのが8割方の態度である。まして「吹奏楽なんか」、絶対に聴かない。この世の中には美しい音楽がもっともっと沢山あるのに、本当に勿体ない話である。
吹奏楽ファンというのも実に不思議(不可解)な人々である。東京佼成やシエナ、大阪市音楽団などプロの演奏会や吹奏楽コンクールには足を運ぶけれど、マーチングは観ないという輩が少なからずいるのである。僕にはこの態度が全く理解が出来ない。
吹奏楽(ウィンド・オーケストラ)というのは実は歪な編成である。20世紀よりも前にこの編成で書かれた作品が殆どないということが、なによりの証拠である。ではどうして今日まで発展してきたのか?それはこのジャンルが軍楽隊の行進曲から派生してきたことと無関係ではない(弦楽器は屋外の行進には全く向かない)。つまりマーチングこそ吹奏楽の原点、神髄なのである。
マーチングは観て愉しい、聴いて愉しい素敵なジャンルである。是非もっと多くの人々にこの魅力を体感して欲しいと願う。
さて、来たる11月29日に大阪城ホールで全日本マーチングコンテストが開催される。選りすぐりの団体が全国から集う。チケット入手方法など詳細は→こちら
どんな雰囲気かお知りになりたい方は、僕が以前書いた見聞録をご覧頂きたい。
さあ、マーチングへ行こう!
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