フランスからの便り〜秋山和慶/大阪シンフォニカー定期
ザ・シンフォニーホールで秋山和慶/大阪シンフォニカー交響楽団によるオール・フランス・プログラムを聴く。

- ルーセル/シンフォニエッタ
- サン=サーンス/ピアノ協奏曲 第5番「エジプト風」
- オネゲル/交響曲 第3番「典礼風」
秋山さんの指揮は決して情に溺れず、常に客観的に怜悧な目でスコアに対峙する姿勢を崩さない。それは後期ロマン派の音楽では物足りなさに繋がったりもするのだが、今回の19世紀末から20世紀にかけ生み出されたフランス音楽ではむしろプラスに作用していたように想う。
弦楽合奏のために書かれたルーセルの曲は先鋭で理知的な性格が際だっていた。
小山実稚恵さんをピアノ独奏に迎えたサン=サーンスは華やかで、特に速めのテンポで鮮やかに進行する第3楽章はヴィルトゥオーソ的性格が色濃く表れた、目の覚めるような演奏であった。
第二次世界大戦が終結した年に作曲されたオネゲルのシンフォニーは各々の楽章に「怒りの日」「深き淵よりわれ叫びぬ」「我らに平和を与え給え」というカトリックの典礼から採られたタイトルが付けられている。人間の苦悩、絶望から心の救済へ。第3楽章の終結部は朝の柔らかい光が差し込み、全てが許され明るい日差しの中に溶けていくような感覚に囚われた。作品の意図を的確に捉えた見事な解釈であった。

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