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2009年10月 9日 (金)

第二回 繁昌亭各賞受賞者の会@繁昌亭夜席

天満天神繁昌亭にて

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  • 桂三四郎/時うどん
  • 桂   吉坊/胴切り
  • 桂歌之助/佐々木裁き
  • 桂   三風/下町の散髪屋
  • 桂かい枝/野ざらし
  • 桂   吉弥/親子酒

三四郎さんはまず、食べるうどんの長さにびっくり!袖が引っ張られる距離も長く、色々と創意工夫が感じられる。ただし、うどんを催促する喜六に、清八がどんふりの中身を頭から浴びせかけるのはやり過ぎだろう。とても友達に対してする行為とは思えない。

吉坊さん(第3回輝き賞)はまず着物のセンスが抜群(これは兄弟子のよね吉さんにも言えることだが)。そして気楽な男が辻斬りに遭遇し、武士が「ズバ~ッ!」と刀を抜いたときの所作が何と美しかったことか!!(見えない筈の)刀が描く軌道が一直線で、想わず見惚れてしまった。さすが普段から能のお稽古もされ、狂言師との交流もある吉坊さんだなぁと唸った(今から僕は「桂吉坊がきく 藝」を読み始めるところである)。この日のベスト・パフォーマンスおよびベスト・ドレッサー賞は文句なしに吉坊さんのものだった。

三風さん(第1回創作賞)は営業でご葬儀無料相談会に招かれ落語を披露したこととをマクラに(その時の様子はご自身のブログに書かれている)。本編もすこぶる面白く、特に(下町のヒーローである)相撲力士の断髪式における司会の葬儀屋さんが可笑しい。

英語落語を武器に世界を駆け巡るかい枝さん(第1回爆笑賞)は、つい最近もブルネイに行かれたそうである。桂春蝶を襲名したばかりの(旧)春菜さんや、吉弥さんが同期であるとことを話すと、会場から「えーっ!」の声。すかさず「その『えーっ』はどういう意味ですか!?」とツッコミが入り、大爆笑に。続いて吉弥さんに弟子入り志願の人が来ていることを紹介し「実は僕にも去年初めて来たんです」それがなんとメールで届き、最後は「よろしくお願いしますm(_ _)m」と書かれていたとか。でも結局、待てど暮らせど本人は現れなかったそう。この日、受賞者の会が終わって送り出しに姿を現されたかい枝さん、「え~、弟子入りを希望される方はいらっしゃいませんか!?」と帰る人々に呼びかけ、またまた笑いを取っていた。

吉弥さん(第3回大賞、第2回奨励賞)の「親子酒」は初めて聴いたけれど、さすがの上手さ。その明るい口調がなんとも華やいだ雰囲気を醸し出す。噺に登場するうどん屋が浮かない顔をしていて、理由を尋ねられると「実はさっきの客に一文、誤魔化されたんで」ここで三四郎さんの「時うどん」と繋がる仕組み。これには拍手喝さいとなった。

僕は吉弥さんの高座を生で十回以上聴いているが、弟弟子・よね吉さんに対する強烈なライバル意識を感じさせることが多い。今回もマクラでよね吉さんの話題が登場。

天才・手塚治虫は生前、次から次へとデビューしてくる優秀な新人漫画家に、異常なまでの嫉妬と対抗心を燃やしたという(詳しくはこちら)。そのエネルギーが手塚の創作における原動力となった。だから吉弥さんとよね吉さんがお互い良き好敵手として切磋琢磨することは決して二人にとってマイナスにはならないだろう、と僕は信じる。

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