ざこば・八方・春之輔/第1回”アラカン”の会@動楽亭
動物園前の動楽亭(席亭:桂ざこば)で”アラカン”の会を聴く。”アラカン”とは嵐 寛寿郎(あらし かんじゅうろう)のことではなく、”アラウンド還暦”の意。

- 桂 ひろば/大安売り
- 桂春之輔/まめだ
- 月亭八方/質屋芝居
- 桂 ざこば/藪入り
春之輔さんは「まめだ(豆狸)」を「米朝師匠の作」と語られたが、実際は落語作家・研究者であった三田純市(1923-1994)の作品。1966年に桂米朝さんが初演した。しみじみとした淋しさがあって、その秋らしい情感が僕は結構好きだ。
八方さんの「質屋芝居」を聴くのはこれが二回目。今回は喉の調子が悪いようだった。
「藪入り」はネタ下ろしだそう。しかしそこはベテランだけあってざこばさんらしい味わいがあり、じっくり傾聴した。福團治さんの「藪入り」は人情の押し売りが鬱陶しくてウンザリするのだが、ざこばさんはそこら辺の塩梅が実に巧み。父親の子供に対する愛情がじんわり滲む。
中入りを挟んで座談会。なんとシークレット・ゲストとして上方落語協会会長の桂三枝さんが登場!何とも豪華な顔ぶれとなった。
この日、三枝さんは首相官邸で鳩山総理を表敬訪問したのだそう。ハトをかたどった浅草の人形焼きを手渡し、「総理と掛けて浅草の人形焼きと解く」と謎掛け。鳩山さんが「その心は?」と合いの手を入れると、「鳩の中には良いあん(案)がいっぱい」。うまい!動楽亭の聴衆も、このエピソードに拍手喝采だった。
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